この記事では役員(代表取締役・取締役・監査役)が重任および再任する際の、役員重任登記申請の必要書類について解説しています。最低でも10年に一度行わなければならない役員変更登記は法人変更登記の中で比較的必要書類の多い登記です。その為、自力で登記申請をするにはそれなりの知識が必要になりますが、本記事ではWebサービスを利用した簡単な申請方法もご紹介しております。これから役員変更登記申請が必要な方はぜひお読みください。ちなみに役員の任期満了後に選出する『役員改選』と重任は意味が異なるので注意してください。
任期を迎えた代表取締役、取締役、監査役などの役員は「退任」することになりますが、任期満了後、次の任期も役員を務めることを「重任」と呼びます。似た意味では「再任」という言葉もあります。
重任は、株主総会での決議や役員変更の重任登記の申請が必要な手続きです。
本記事では、役員(代表取締役・取締役・監査役)が任期満了後に重任する際の登記申請において添付が必要になる書類について解説します。
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重任とは?
「重任」は「じゅうにん」と読みます。
「重任」の意味は、退任と就任が時間的間隔を置かずに同日に行うことです。任期が満了する定時株主総会において選任され、同日に就任する際に重任という言葉を使います。
重任と再任は同じ意味で使われることもありますが、「重任」は役員就任期間が連続している場合を指し、「再任」は就任期間が空いた場合も含んで使われることが多いです。法律上も「就任」「退任」「辞任」と区別され、登記申請においては「重任」と記載されます。期間が空いた後に再任する場合、役員変更登記の種類としては「就任」に該当しますので注意しましょう。
選任懈怠などで役員の空白期間ができてしまった場合も重任とはいいませんので、選任懈怠時の登記申請の際には注意が必要です。
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役員重任登記の前に株主総会の決議が必要
「役員の重任」は、役員の辞任や就任(新任)に比べると、手続きが必要だという認識が薄くなりがちです。
特に経営が順調な場合は任期満了後も同じ役員が就任することが多いため、手続きは不要と誤解されていたり、忘れられて何も手続きがされていないままになっている可能性が高い手続きです。選任や登記をせずに放置してしまうと登記懈怠で過料(反則金のようなもの)が科されてしまう場合もあります。
引き続き役員になってもらう場合は、任期満了と同時に、株主総会で再度役員として選任する手続きが必要です。これには大きく分けて以下の手続きが必要です。
- 取締役会の決議・取締役の決定(決算承認、株主総会の開催決定)
- 株主総会の招集通知の発送
- 定時株主総会の決議(事業報告、決算承認、役員選任)
※株主総会を実際に開催せず、書面決議とすることも可能です。
役員(代表取締役・取締役)重任登記の申請に必要な書類
株式総会での決議後、重任の登記申請を行います。これには登記申請書を含め以下の添付書類が必要です。
※なお、登記申請書様式(フォーマット)は法務局のWebサイトからダウンロードできます。
取締役会設置会社で役員全員が重任する場合の必要書類
- 変更登記申請書:(登記の事由は取締役及び代表取締役の変更)
- 株主総会議事録:(任期満了により退任する旨、選任する旨を記載する)
- 株主リスト:(会社実印を押印)
- 取締役会議事録:(代表取締役を選定した旨を記載、代表取締役は会社実印・その他役員は認印を押印)
- 就任承諾書:(重任する役員の就任承諾書。認印を押印。なお、株主総会や取締役会に出席し、席上で就任承諾した旨を議事録に記載している場合は省略可)
- 委任状(代理人に依頼する場合のみ)
取締役会非設置会社で役員全員が重任する場合の必要書類(一例:互選により代表取締役を選定する場合)
- 変更登記申請書:(会社実印を押印)
- 株主総会議事録:(任期満了により退任する旨、選任する旨を記載する。代表取締役は会社実印を押印)
- 株主リスト:(会社実印を押印)
- 互選書:(代表取締役は実印、取締役は認印)
- 就任承諾書:(重任する役員の就任承諾書。認印を押印。なお、株主総会に出席し、席上で就任承諾した旨を議事録に記載している場合は省略可)
- 委任状(代理人に依頼する場合のみ)
取締役会の設置状況や、重任する役員が全員なのか一部なのか、また定款の内容によって必要な書類が異なる場合があります。詳しくは以下の記事も参考にしてください。
関連記事:株式会社の役員重任ガイド~役員重任の基礎知識から役員重任登記までの必要手続きを徹底解説します
上記の各書類が準備できたら登録免許税納付のための収入印紙を貼付して書類の準備は完了です。
なお、役員変更の登録免許税やその他の書類については以下の記事もご参考ください。
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役員(代表取締役・取締役)重任登記の必要書類の記入例
必要な書類の種類はわかったけど、実際どんな内容の書類を用意すべきかイメージが湧かない、という方もいらっしゃると思います。作成する書類それぞれに記載例のあるフォーマットを紹介しますので、どんな書類が必要なのか、参考にしてください。
※なお、登記申請書の様式(フォーマット)は、役員変更の種類ごとに法務局のWebサイトからダウンロードできます。
役員変更(重任)の登記申請書の記入例
今回行う役員重任の登記の申請書です。登記申請する内容と添付書類を記載します。
登記申請書内に記載する内容の詳細についてはこちらの記事もご参考ください。
関連記事:役員登記時の登記申請書の登記すべき事項の書き方を徹底解説します
※以下は役員重任において「取締役会を設置していない会社において互選により代表取締役を選定する場合に,役員の全員が重任する」場合の申請書類サンプルになります。
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株主総会議事録(一例から一部抜粋)の記入例
株主総会で役員の重任について決議されたことを示す議事録です。
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株主リスト(例)の記入例
会社の株主の氏名、住所、議決権数を証明する株主リストです。
株主リストの詳しい解説はこちらの記事もご覧ください
関連記事:役員変更の登記申請に必要な株主リストとは?

就任承諾書(例)の記入例
重任する候補者が役員就任に同意したことを示す書類です。

互選書(例)の記入例
取締役の互選により代表取締役を決定したことを示す書類です。

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【本記事の内容は動画でも解説しています】
執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム
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