会社の役員の就任や辞任、重任などに登記申請が必要なことは知られていますが、細かい手続きの流れや必要な書類となるとすぐには出てこないものです。
本記事では株式会社の役員(取締役や監査役、代表取締役)変更の登記申請時に必要な書類や基礎知識について紹介します。
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法人の役員変更の登記申請の種類
6月は、定時株主総会が多いシーズンです。
定時株主総会というと、ついて回るのが役員(会社法における役員=代表取締役、取締役、監査役、会計参与)の選任に関する決議です。「役員改選」「役員交代」と呼ぶこともあります。
- 新しく役員に就任する(新任)
- 任期を満了して退任する(退任)
- 任期を満了して引き続き役員となる(重任・再任)
これらは、定時株主総会の普通決議によって選任されます。なお、普通決議は、議決権数の過半数にあたる株主が出席し、その議決権数の過半数を得ることで成立する決議のことです。
法人の役員の種類
株式会社において「役員」という場合、以下が対象になります。一般的には役員 = 取締役、ということが多いですが、監査役なども役員には含まれます。会社の規模や制度設計によっては監査役や会計参与は置かないケースもあります。
- 代表取締役(前提として取締役に選任された上で、代表取締役に選任される。会社を代表して契約などを行う)
- 取締役(経営方針や業務執行の意思決定や監督を担当する)
- 監査役(取締役の職務執行を監査する)
- 会計参与(取締役と共同で損益計算書など計算書類の作成を行う)
役員登記申請手続きの必要書類
役員変更登記とは、定時株主総会の普通決議によって選任された取締役や監査役の変更を申請する書類を管轄法務局などの登記所に提出、受理された後に変更内容が登記事項証明書(登記簿謄本)に反映されるまでの手続きを指します。
以下が、取締役会非設置会社における一般的な役員変更登記における添付書面です。本店移転や商号変更などの変更登記に比べて、若干書類が多くなります。
新しく役員が就任(新任)する登記の必要書類
- 役員変更の登記申請書
- 株主総会議事録
- 株主リスト
- 就任承諾書
- 印鑑証明書
- 本人確認証明書(住民票の写し、免許証やマイナンバーカードのコピー)
(取締役会設置会社の代表取締役、取締役会非設置会社の取締役の就任など、就任を承諾する書面に印鑑証明書の添付を求められている場合には不要)
※代表取締役の変更の場合は、定款に記載の選任方法によっては定款や互選書などの書類も必要になります。
書類の書き方や記載例などについてはこちらの記事もご参考ください
関連記事:役員登記(取締役の就任登記・新任登記)の必要書類
役員が任期満了後に退任する登記の必要書類
取締役の任期は通常2年(監査役は4年)ですが、非公開会社の場合、最長で10年まで伸長することができます。
- 役員変更の登記申請書
- 株主総会議事録
- 株主リスト
- 委任状(代理人である司法書士が申請する場合)
書類の書き方や記載例などについてはこちらの記事もご参考ください
関連記事:取締役退任・辞任登記の必要書類と手続き
任期満了した役員が引き続き役員になる(重任・再任)登記の必要書類
- 役員変更の登記申請書
- 株主総会議事録
- 株主リスト
- 定款(事業年度の終了時期を証する必要がある場合、定款変更により取締役の任期を短縮または伸長している場合)
- 就任承諾書
- 委任状(代理人である司法書士が申請する場合)
書類の書き方や記載例などについてはこちらの記事もご参考ください
関連記事:【記入例付き】役員(代表取締役・取締役・監査役)の重任登記における必要書類をわかりやすく解説
役員が任期中に辞任する登記の必要書類
- 役員変更の登記申請書
- 辞任届
- 委任状(代理人である司法書士が申請する場合)
書類の書き方や記載例などについてはこちらの記事もご参考ください
関連記事:役員辞任の登記申請における必要書類を解説します
役員の死亡により退任する登記の必要書類
- 役員変更の登記申請書
- 死亡届
- 委任状(代理人である司法書士が申請する場合)
任期中の役員を解任する登記の必要書類
- 役員変更の登記申請書
- 株主総会議事録
- 株主リスト
- 委任状(代理人である司法書士が申請する場合)
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役員の就任・重任・退任・辞任が発生した場合は、役員変更登記の申請が必要です。決議後(辞任の場合は辞任の意思が会社に到達した時点から)2週間以内に申請をしなければなりませので、予め役員変更登記の申請方法を準備しておくと良いでしょう。
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※GVA 法人登記では役員退任のみの書類作成は行っていませんのでご了承ください。
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GVA 法人登記が対応している登記種類
・本店移転(管轄内移転・管轄外移転)
・役員変更(新任、辞任、重任、退任)
・役員の住所変更
・募集株式の発行
・商号変更
・目的変更
・株式分割
・剰余金等の資本組入れ
・ストックオプション
ステップに沿って入力するだけで必要書類の作成ができます
登記書類を作成する為には、現在の登記情報を確認し正確に入力する必要があります。
本来であれば、法務局にて有料で書類を取得し確認する必要がありますが、GVA 法人登記の、「登記情報自動反映サービス」をご利用いただきますと、システム内で現在の登記情報を無料で取得し、会社基本情報が書類作成画面に自動反映されます。登記知識のない方でもステップに沿って変更情報を入力するだけで簡単に登記書類の作成ができます。
GVA 法人登記で作成できる変更登記書類(役員就任の場合)
- 株主総会議事録
- 株主リスト
- 就任承諾書
- 取締役会議事録
- 取締役決定書
- 登記申請書
- 定款
- 印鑑届書
※役員就任・重任・退任・辞任で作成される処理が異なります。上記は役員就任の場合です。
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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム
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