株式会社の役員(取締役)が任期中に自らの意思でその立場から降りることを「役員辞任」といいます。定められた役員任期を満了して立場を降りる場合は「役員退任」といいます。
この2つは「役員の立場から降りる」という点では同じですが、意味合いは異なり、それぞれ異なる手続きが必要です。もちろん、それぞれに必要な登記申請についても、申請内容や必要書類が異なります。
本記事では、役員が辞任する際の登記申請で添付が必要になる書類について解説します。
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役員(取締役)の辞任とは?
役員の辞任とは、その役員が自らの意思でその会社の役員の立場から退くことを指します。
株式会社における役員は、取締役、監査役、会計参与があり、どれも「役員の辞任」に該当しますが、辞任が発生する機会が多いのは取締役です。取締役は役員の中でも人数が多いのと、業績や不祥事による責任問題に関係することが多く、任期中であっても責任を取る必要がある機会が多いためです。
取締役の任期は原則2年となっており、任期が満了とともに退任となります。つまり、何もなければ近い将来退任するのを、任期中に辞任するということは何らかの理由があるということです。
会社によっては、取締役というと部長の次の役職、というイメージもありますが法律上は会社に雇用されるのでなく委任関係となり立場が大きく異なります。似た名称である「執行役員」も業務執行上の責任と権限を持ちますが、法律上は従業員であり、経営そのものに責任を持つわけではありません。
取締役と会社の委任関係において、当事者はいつでも関係を解除することができます。もちろん慰留などはあるかもしれませんが、法律上は代表者や株主の承諾は必要ありません。
取締役の選任時は株主総会において決議されますが、辞任時は辞任届を会社に提出します。そのため、選任時に比べると手続きは簡素です。
役員の辞任は、本人から辞任届の提出をもって受理されます
役員の新任や重任の際には、
- 株主総会の開催、役員の選任決議
- 候補者の就任の承諾
- 株主総会議事録や就任承諾書、印鑑証明書などの準備
- 役員変更の登記申請、登記簿上での公示
※任期や員数の変更を伴う場合、合わせて定款の変更も必要です。
などの手続きが必要ですが、辞任の場合は役員本人からの辞任届の提出をもって辞任が受理
されるため、原則として株主総会の決議は不要です。
下の画像は役員の辞任届のサンプルです。
特に決まったフォーマットはなく、会社名と辞任届を提出する代表者名、日付と本人氏名と住所を記載し、押印して提出するのが一般的です。辞任理由を明確に記載する必要はありません。

役員辞任の登記申請に必要な書類
役員(取締役)辞任の登記申請では、登記申請書を含め以下の添付書類が必要です。
※なお、登記申請書様式(フォーマット)は法務局のWebサイトからダウンロードできます。
役員(取締役)辞任の登記申請に必要な書類
・役員変更の登記申請書
・辞任届(上で紹介したサンプルをご参考ください)
・委任状(代理人である司法書士が申請する場合)
役員の選任時には株主総会議事録や株主リストなどの書類が必要ですが、辞任する役員から辞任届を受け取っていれば用意するものはほぼ登記申請書のみといっていいでしょう。
これら書類が準備できたら登録免許税納付のための収入印紙を貼付して書類の準備は完了です。
役員変更の登録免許税については以下の記事もご参考ください。
関連記事:役員変更の登記申請にかかる登録免許税(収入印紙の金額)
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役員辞任の登記申請の必要書類の記入例
必要な書類の種類はわかったけど、実際どんな内容の書類を用意すべきかイメージが湧かない、という方もいらっしゃると思います。作成する書類それぞれに記載例のあるフォーマットを紹介しますので、どんな書類が必要なのか、参考にしてください。
※なお、登記申請書の様式(フォーマット)は、役員変更の種類ごとに法務局のWebサイトからダウンロードできます。
役員変更の登記申請書(例)
今回行う役員辞任の登記の申請書です。登記申請する内容と添付書類を記載します。
登記申請書内に記載する内容の詳細についてはこちらの記事もご参考ください
関連記事:役員登記時の登記申請書の登記すべき事項の書き方を徹底解説します
※以下は法務局のWebサイトからダウンロードできる申請書ですが、辞任の場合は「添付書類」は「辞任届」だけを記載してください。(委任する場合は委任状も必要です)

出典:商業・法人登記の申請書様式(法務局Webサイト)
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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム
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