商業登記はなぜ必要なのでしょうか?登記申請を行う意味を解説します

商業登記の基礎知識
商業登記はなぜ必要なのでしょうか?登記申請を行う意味を解説します

このページをご覧になっている方なら「会社が移転したら登記をしなければならない」「役員変更したら登記が必要」を知らない方は少ないと思います。

ただ、はじめて登記申請した時を思い出してみてください。はじめて登記はするときは、会社で何をしたら登記が必要かもわからずちんぷんかんぷんだった、という方も多いかと思います。

というか、「そもそも登記ってなんで必要なの?」という方もいらっしゃるでしょう。
私もその一人でした。「どんなときに登記申請が必要なのか?」これを理解するには、そもそも商業登記が何なのか、なぜやるかを理解しておくことも必要です。

この記事では主に商業登記を対象になぜ必要なのかをその歴史とともに紹介します。

商業登記とは?

商業登記とは、商法や会社法などの法律で定められた、会社において登記すべきと定められた事項(社名や役員情報、資本金額、会社の目的など)を、商業登記簿に記載することで一般に公示する制度です。つまり、会社を設立する際には必ずこれら情報をそろえて設立の登記を行います。

登記された情報は法務局のデータベースで管理され、請求すれば誰でも登記情報を閲覧できます。

これらの制度により、会社の商号や登記された情報に係る信用を維持したり、円滑かつ安全な取引の実現に役立っているのです。

会社は取引をする際はもちろん、関係者間で様々な利害関係が発生します。
たとえば、初めて取引をする会社の本社所在地はどこなのか、代表者は誰なのか、といった情報に一定の信頼性をもたせることで円滑な意思決定ができるようになります。

この公示機能が機能を果たすためには、登記義務のある会社は必ず登記をしているという前提が必要になります。やりたい人だけ登記すればいい制度なら信頼性が担保できません。これを維持するために、必要な登記を怠った場合に過料という罰則を設けることで制度を維持し続けられるようになっています。

現在の横書き形式の商業登記は昭和39年施行の商業登記法が基準になっています。平成にかけてコンピュータ化が進み、現在と変わらない登記制度となりました。ちなみに、この法律が制定される前は縦書き、かつ手書きの登記だったようです。

おわりに

商業登記は会社を経営する上で欠かせない手続きです。面倒に感じることもあるかもしれませんが、その役割を理解することで経営にプラスの効果を得ることもできます。ぜひ能動的な登記申請の活用に役立ててください。

監修者:司法書士 小林 哲士(弁護士法人GVA法律事務所 / 東京司法書士会所属)

GVA法律事務所、司法書士。都内司法書士事務所において商業登記を含む企業法務に従事。現在は、コーポレート、ファイナンスを中心とした法務サービスをベンチャー企業に対して提供している。