新型コロナウイルス感染拡大に伴い、社会においてクローズアップされたことの一つが「押印(ハンコ)のための出社問題」です。
これを機に押印業務の省力化や電子契約サービスの導入が進んでいます。最初は企業内の承認業務が対象でしたが、企業間の契約業務、行政の申請における申請でも押印を省力化する流れができています。
この流れは商業登記(会社変更登記)の登記申請にも影響するでしょう。そして、すでに会社に発生する本店移転や役員変更といった変更登記ではオンライン申請が用意されていることをご存知でしょうか?
本記事では、自分で登記申請することを検討している方向けに、商業登記(会社変更登記)をオンラインで申請する方法、準備すべきことについて徹底解説します。オンライン申請は準備のハードルが高い・・という方向けに、ネットサービスから登記申請書類を簡単に作成し、司法書士事務所に依頼せずとも書面申請できる便利なクラウドサービスも紹介しています。
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会社の変更登記はオンラインで申請できます
本店移転や役員変更など、会社の登記簿に記載されている項目を変更するための登記はオンラインで申請できます。代表的なのが、本記事で解説する、法務省のオンライン申請システムを利用する方法です。
それよりも手軽にできる方法としては、GVA 法人登記などのサービスを利用してネット上で登記書類を作成し、法務局に郵送する方法もあります。
次章以降にて、会社の変更登記をオンラインで申請する方法について詳しく解説します。
会社変更登記の申請方法は2種類あります
現在のところ、会社変更登記の申請には大きく分けて2つの方法があります。
①登記申請書類を自分で作成し、添付書類を添えて法務局窓口で提出もしくは郵送で申請
従来からある方法で、書類を一式作成し、法務局などの登記所に持参もしくは郵送で提出して申請します。PCで作成した書類を印刷、押印、収入印紙を貼るなどのアナログ的な作業は必要ですが、申請頻度の高くない会社なら1回の申請にかかる手間は少なく済む上、受付窓口で受理の際に不明点や不備がないか問い合わせることもできるので安心です。
②法務省のオンラインサービス(登記ねっと)を使って申請書類データを送信して申請
法務省の配布している無料の申請用総合ソフトをインストールして登記申請内容をオンラインで送信する仕組みです。紙を印刷する作業は不要ですが、事前に電子認証のための電子証明書を用意したり、一部書類は郵送が必要、ソフトもWindowsのみに対応、と、使う人の環境や状況に応じては手間がかかる可能性がある方法です。
紙での手続きが不要なことと、登記申請の頻度が多い会社なら最初の準備に手間がかかりますが、2回目以降は効率的に申請できるのがメリットです。
次章では②のオンライン申請の手順について詳しく紹介していきます。
③司法書士事務所など専門家に相談・依頼する
経営面で不明なことがあったら税理士など身近な士業に相談することもありますが、登記申請の専門家は司法書士です。司法書士であれば設立登記・変更登記はもちろん不動産登記まで含めて対応可能です。依頼や相談に手数料はかかりますが、登記申請の個別・具体的な事情に合わせた相談ができるので費用はともかくスムーズに申請できます。
書類の作成や記入事項のチェック、申請後の処理状況の確認はもちろん、法務局への申請まで面倒なことは丸ごとお任せしたいという場合に適した方法です。また、登記反映後の登記事項証明書(登記簿謄本)の取得請求も依頼できます。
会社変更登記をオンライン申請する方法
法務省のオンライン申請システムを利用することで、法人変更登記をオンラインで申請することができます。ほかにも、オンラインサービス(GVA 法人登記など)を利用いただくことで、必要事項を入力するだけで登記知識がない方も簡単に登記申請書類を作成することができます。
会社変更登記のオンライン申請のは以下の流れで申請します。
①オンライン申請(電子申請)の事前準備
登記申請の前に、いくつか事前準備が必要です。一度準備しておけば繰り返し使えます。
・申請用総合ソフト(無料)のインストール
登記ねっと(登記・供託オンライン申請システム)のホームページで配布されている申請用総合ソフトをダウンロードしてPCにインストールします。注意点としては、Windowsのみに対応していること、PC(パソコン)からのみ利用可能と限定される点です。インストールする前にブラウザから操作イメージを体験できる体験コーナーも用意されています。
・登録免許税の納付を電子納付で行うためのインターネットバンキングの口座
収入印紙や現金での納付も可能ですが、オンライン申請のメリットを考えると電子納付がおすすめです。お持ちでない場合は口座開設しておきましょう。
・商業登記電子証明書
法人の証明をするために必要な電子証明書を管轄法務局が発行します。他に何らかの電子証明書を取得している場合でも、オンラインで登記申請をするために商業登記電子証明書の取得が必要になります。
・代表者以外の人が作成者となる書類に電子署名するための証明書の取得
マイナンバーカードや指定された企業が提供する電子証明書が必要になります。
利用できる電子証明書・電子署名については法務省Webサイトに記載があります。
YouTubeにて法務省が提供する、動画での解説もアップされていますので参考にしてください。
②登記申請情報の作成
申請用総合ソフトに用意されている登記申請書様式から,申請しようとする登記の目的などを確認し,適切な申請様式を選択します。
作成した申請書情報には,申請人又はその代理人の電子署名を付与する必要があります。電子署名の付与は申請用総合ソフトから行えます。
③添付情報の添付
登記申請に必要な添付書面情報(PDFなどのファイル形式)を申請書情報に添付します。必要な添付書面情報は申請登記の種類によって異なります。
④電子署名の付与
添付書面情報には、作成者の電子署名を付与する必要があります。使用できる電子証明書を取得し、申請用総合ソフトから添付書面情報(PDFファイル)に電子署名を付与します。なお、電子証明書の読み取りにはカードリーダライタが必要です。
利用できる電子証明書・電子署名については法務省Webサイトに記載があります。
⑤登記申請の送信
ここまでの準備ができたら申請用総合ソフトから登記申請情報を送信します。
なお、申請ができる時間は、月曜日から金曜日まで(国民の祝日・休日,年末年始(12月29日~1月3日)を除く。)の8時30分から21時までとなっていますので注意ください。
⑥登録免許税の納付
インターネットバンキング、モバイルバンキング又は電子納付対応のATMを利用して登録免許税を納付できます。インターネットバンキングの口座をお持ちでない場合は、申請用総合ソフトから納付用紙を印刷しての現金納付や、登録免許税分の収入印紙による納付も可能です。
⑦書面による添付情報の郵送
書面でしか用意できない必要書類については管轄法務局に郵送します。
⑧登記申請完了
以上で登記申請が完了です。登記申請の反映状況については申請用総合ソフトからも確認することができます。
オンライン申請の手順について、詳しくは法務省Webサイトも参考ください。
【最短7分5000円~】法人の変更登記の必要書類をカンタン作成できます
法人の変更登記は、手続きごとに必要書類が異なるため、どの申請に何の書類が必要なのかを探すだけでも多くの時間が取られてしまいます。GVA 法人登記なら、変更情報を入力するだけで最短7分・5000円から、オンラインで変更登記に必要な書類の作成ができます。
GVA 法人登記は、株式、合同、有限会社の役員変更や本店移転登記など、10種類以上の変更登記に対応しており、複数の書類作成も可能です。
GVA 法人登記が対応している登記種類
・本店移転(管轄内移転・管轄外移転)
・役員変更(新任、辞任、重任、退任)
・役員の住所変更
・募集株式の発行
・商号変更
・目的変更
・株式分割
・剰余金等の資本組入れ
・ストックオプション
各登記種類の料金は、以下で説明しています。
\ 最短7分5000円~必要書類を作成 /
ステップに沿って入力するだけで必要書類の作成ができます
登記書類を作成する為には、現在の登記情報を確認し正確に入力する必要があります。
本来であれば、法務局にて有料で書類を取得し確認する必要がありますが、GVA 法人登記の、「登記情報自動反映サービス」をご利用いただきますと、システム内で現在の登記情報を無料で取得し、会社基本情報が書類作成画面に自動反映されます。登記知識のない方でもステップに沿って変更情報を入力するだけで簡単に登記書類の作成ができます。
GVA 法人登記で作成できる変更登記書類(例)
・登記申請書
・株主総会議事録
・株主リスト
・印鑑届出書
・就任承諾書(役員就任・重任)
・辞任届(役員辞任)
・準備金・剰余金の額に関する証明書(剰余金の資本組み入れ)
・総社員の同意書(合同会社)
・業務執行社員の同意書(合同会社)
さらにGVA 法人登記で登記書類を作成していただいた方全員に「登記申請手続きマニュアル」をお渡ししております。作成した登記書類の製版方法や、押印する場所についてすべてまとめておりますので、流れの通りに進めるだけで手続きを終えることができます。
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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム
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