「登記懈怠(とうきけたい)」という言葉をご存知でしょうか?
「会社がすべき登記の申請をせずに放置している状態」のことを指します。
会社を設立後、発生した変更には法務局への登記申請が義務付けられているものがあります。たとえば、本店移転(会社の住所移転)、役員の新任・辞任、役員の重任、会社の目的変更、商号(社名)変更、代表取締役の住所変更といったものです(もちろんこれら以外にもあります)。
登記申請をすることで、変更が登記簿に反映され、必要な人が閲覧できる状態になるのです。
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登記申請の期限は変更が生じてから2週間
この登記申請、会社法では会社の登記事項に変更が生じた場合は変更から2週間以内に登記をしなければならないと定められています。この期限を過ぎると登記懈怠とみなされます。
ただし、登記期限である2週間をすぎても登記申請は可能です。2週間過ぎたことを理由に受理を拒絶されるようなことはありません。
となると、「登記申請はいつやってもていいということでしょうか?」と思われる方もいると思いますが、それはダメです。では何が問題なのでしょうか?
2週間を過ぎると過料という罰則が科される可能性がある
2週間を過ぎてから登記申請した場合、その会社の代表者個人に対して100万円以下の過料(かりょう)の支払いを求められる場合があります。
実際は100万円を満額で請求されるケースは少なく、数万〜10万円程度が中心となるようです。ただし、懈怠期間が長いほど金額が上がる傾向があるようです。(金額の決定は裁判所が行います)
本来なら支払う必要のない出費ですし、そもそも登記申請すべき変更が生じたら速やかに申請するのがルールです。「期限過ぎてしまっているし、過料といっても数万円なら後でもいいや」とせずに、万が一過ぎてしまった場合は速やかに登記申請を行いましょう。
登記懈怠期間による罰則や、過料の金額は厳密には決められていない
この過料は100万円以下と定められているのですが、登記種類ごとの金額や、懈怠期間に応じていくら発生するのか明確な基準はありません。なかには数年間放置していても過料が科されない場合もあれば、1年未満でも請求されることもあるようです。
また「懈怠期間が○年ほどになってしまったのですが大丈夫ですか?」といった質問をいただく場合があります。大丈夫ではありませんが、過料の通知が届いていないのであればできるだけ早く登記申請を行いましょう(もちろん、過料の通知が届いている場合も登記申請は必要ですし、登記申請した後に過料の通知が届く場合もあります。)。
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・目的変更
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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム
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