中小企業の定義とは?大企業との法律上の人数や資本金額の違いについて解説

商業登記の基礎知識
投稿日:2026.08.03
中小企業の定義とは?大企業との法律上の人数や資本金額の違いについて解説

行政関係の手続きや融資申込み、助成金や補助金など、会社に関する申請をする際には、中小企業かどうかで対応が異なることが多々あります。

しかし、「中小企業って何?定義や決まりはあるの?」「中小企業と大企業の違いは?」などと疑問に思われている方が多いのが実状です。

そこでこの記事では、中小企業の定義や、大企業との違いについて解説します。

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中小企業とは?

中小企業の具体的な定義は、業種ごとに決められているケースが多くなります。しかし、法律や制度によって、異なることがありますので注意が必要です。 

一般的に経営規模が中小規模の企業のことを指す

中小企業とは、一般的に資本金や従業員数などが、中小規模の企業を指します。例えば、中小企業基本法では、「中小企業者」として「資本金の額又は出資の総額」および「常時使用する従業員数」を基準に定義されています。

下記のように業種によって、要件が大きく異なるのも、一般的に中小企業の定義が分かりにくい原因の一つといえます。

■中小企業者の定義(どちらか一方を満たせば該当)

資本金の額又は出資の総額

常時使用する従業員

製造業その他

3億円以下

300人以下

卸売業

1億円以下

100人以下

小売業

5千万円以下

50人以下

サービス業

5千万円以下

100人以下

ソフトウェア業

情報処理サービス業

3億円以下

300人以下

旅館業

5千万円以下

200人以下

参考:中小企業庁「中小企業・小規模企業者の定義」
 

法律や制度によって中小企業の定義が異なる場合がある

中小企業基本法に基づく定義は、国が実施する様々な中小企業政策の基準として広く用いられています。しかし、この定義はあくまで原則的なものであり、特定の法律や制度においては異なる基準が設けられることが多々あります。

例えば、特定の助成金制度や税制優遇措置においては、より詳細な基準が適用されることが多く、中小企業の範囲が微妙に異なることがあります。これにより、中小企業が受けられる支援や適用される規制が異なる場合があるため、企業は自身の状況に応じて各制度の基準を確認する必要があります。

中小企業は日本の全企業数のうち99.7%を占める

中小企業は、日本の全企業数のうち99.7%を占めており、日本経済において非常に重要な役割を果たしています。これは「令和3年経済センサス活動調査」に基づく中小企業庁(経済産業省)の集計によるものです。
 
中小企業の多くは地域社会に密着した事業を展開しており、地域の生活を支える役割を果たしています。例えば、スーパーや飲食店、町工場など、さまざまな業種の中小企業が地域経済を支えており、その存在は地域社会にとって欠かせないものです。
 
参考:経済産業省「令和3年経済センサス‐活動調査結果」
 

中小企業のメリットや課題

中小企業はその規模の小ささゆえに、経営者の意向や市場の変化に柔軟に対応できるという利点があります。また、地域に根ざした事業を行うことで、地域の雇用を創出し、地元経済の活性化に貢献しています。
 
一方で、資金調達や人材確保の面では、大企業に比べて課題が多いのも事実です。そのため、国や地方自治体は中小企業向けの支援策を充実させ、中小企業の健全な発展を支える体制を整えています。

大企業・大手企業の定義は?

先ほど、中小企業の定義人数について見ていきましたが、大企業や大手企業に法律的な定義はあるのでしょうか?
 

大企業・大手企業に法的な基準は存在しない

中小企業は法律や制度により定義付けされることが多い一方、大企業・大手企業には法的な基準は存在しません。

ただし一般的に、大企業は「中小企業基本法で定められた中小企業の規模を超える企業」を指すことが多くなります。 

また、大手企業は企業規模だけでなく「知名度やシェア率」においても業界内で上位に入る企業を指すことが多くなります。したがって、企業の規模が大きくても知名度が低い場合は、大手企業と呼ばれないこともあります。
 

みなし大企業とは?

「みなし大企業」とは、実質的に大企業と見なされる企業のことを指しますが、これも明確な定義はされておらず、法律や制度ごとに異なる基準が設けられていることが多くなります。

例えば、経済産業省が管轄する特定の補助金制度においては、連結ベースでの従業員数や売上高が一定以上の場合に「みなし大企業」として扱われ、中小企業向けの支援の対象外となることがあります。

これらは、形式的には中小企業の定義に該当するものの、実質的には大企業と同等の規模や影響力を持つ企業を指します。グループ会社全体での規模が大きい場合や、特定の事業分野で支配的な地位を占めている場合などが該当します。
 

法律・制度によって「中小企業・大企業・みなし大企業」などの定義は異なる

このように、「みなし大企業」の定義は、制度や施策によって異なるため、企業は自社がどの基準に該当するかを十分に確認する必要があります。

中小企業が利用できる支援制度をうまく活用することで、さらに発展することが期待されます。また、中小企業等しか申請できない補助金も多くありますので、自社が要件に該当するか把握しておきましょう。

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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム

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