地方に本社移転するメリット・デメリットと手続きを解説

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地方に本社移転するメリット・デメリットと手続きを解説

コロナ禍を経て、テレワークなどの環境整備が進んだ結果、本社機能を地方に移転しようとする動きが増えています。

以前から都心にビジネス機能が一極集中している状況を緩和すべく、政府は税制優遇の実施や補助金を出すなどして地方移転を働きかけていました。コロナ禍により人口密集地帯に本社機能を持つリスクが顕在化したことで、政府の方針に従う企業が増えてきているのです。

この記事では、そのような流れに乗って本社の地方移転を検討している方向けに、本社移転のメリット、デメリットや必要な手続きを紹介します。

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地方に本社移転・本店移転するメリット

本社や本店を地方移転するメリットは大きく分けて5点あります。政府の税制優遇や補助金がうけられることや、BCP対策、地域貢献などさまざまな観点から企業にとってプラスに働くでしょう。

税制優遇や補助金が受けられる

政府は災害リスクの抑制や地方振興の観点から、企業の本社機能の地方分散を推進しています。大きく「税制優遇」と各自治体の「補助金」の形で、移転を促進しているのです。

税制優遇では「地方拠点強化税制」というものがあり、大きく2つの優遇措置が敷かれています。

1つはオフィス減税で23区内から地方へ本社機能を移転すると、地方に取得したオフィスにかかる税金が低減します。もう1つが雇用促進税制で、移転後の3年間において、正規雇用者をやとったり、23区内から正社員を移転させた場合などに、人数に応じて税額控除が受けられます。

控除の税額が変わってきますが、両者の制度は併用可能で、移転後当面の税額をおさえることができます。

また、地方の各自治体は、自分の地方への本社移転を促進すべく、補助金制度を実施しています。例えばこちらは長野県の「本社等移転促進助成金」の事例です。本社移転のほか本社機能の一部を担う研究所や研修所、サテライトオフィスなどでも認められるのが特徴です。

助成限度額は3億円で、次のような項目に助成金が支給されます。

参考:https://ritchi.pref.nagano.lg.jp/supportsystem/view/8


BCP(事業継続計画)対策になる

BCPとは災害や今回のコロナ禍における緊急事態宣言など、さまざまなリスクが顕在化した場合でもビジネスを継続できる、早期に復旧できるようにしておく計画を意味します。

地方に本社機能を分散させておけば、ビジネスが集中する都心で想定外の事態が発生しても、事業継続がしやすくなるので、BCP対策として有効です。

コストカットにつながる

地方は都心より物価が安いため、オフィスにかかる賃料や不動産の費用や、パートなどの人件費を削減できます。また都心より電車通勤の距離を減らしたり、マイカー通勤を促進したりすれば、通勤費用も削減可能です。

社員のワークライフバランス向上になる

満員電車での長時間通勤や、不快な人口密集地で生活することによる社員のストレスを、地方移転することで緩和できます。

社員の意向を確認することは大前提とはなりますが、一般的には地方移転によって、自然豊かな場所で生活することが、ワークライフバランスの改善につながるケースが多いです。

地域の経済振興に役立つ

最後に移転した地域では雇用やビジネス促進などの効果があるため、地域振興に繋がります。企業イメージアップや、近年貢献が求められているESGのうち「S」の貢献としてアピール可能です。

地方に本社移転・本店移転するデメリット

本社の地方移転には3つのデメリットが存在します。メリット・デメリットの両面を比較して、移転を検討していきましょう。

取引先と物理的な距離が広がり営業活動に影響が出る

取引先の多くが首都圏にある企業の場合、本社・本店と距離が広がり営業活動に支障が出ます。

近年は営業活動にもZOOM等リモートを活用する企業も増えているので、こうしたツールをうまく取り入れていくのも一案です。どうしても対面でのコミュニケーションが求められる企業の場合は、営業の中枢機能は首都圏に残しておくなどの方法もあります。

人材確保が難しくなる

労働人口は大都市圏への流出が進み、かつ地方によっては過疎が進んでいて人材確保が難しくなる場合も。新卒採用では効率よく就職活動ができる都心部で進める学生も多く、より一層採用のハードルがあがります。

首都圏でも人材採用を継続する工夫や、地方でも大学・専門学校などがある地域にオフィスを構え、学生がアクセスしやすいようにしておくなどの対策が有効です。

サテライトオフィス設置が必要になるケースも

ビジネスが首都圏など別の地域で展開されている場合は、その地域にも本社機能の一部を持つサテライトオフィスを設置しなければ円滑な経営が難しくなる場合もあります。

従来1つだった本社機能が2つ以上にわかれることになるため、かえってコストがかかったり、効率性が阻害されたりするリスクも。一方でBCP対策の観点からは、むしろ分散させることが効果アップにつながるという側面もあります。

ビジネスの効率性とBCP対策の強化をはじめとした移転のメリットの両面を比較して、ベストなオフィスのあり方を検討していきましょう。

地方に本社移転するときの手続き

本社移転には転居における準備と、各省庁や金融機関などへの手続きを並行して計画的に進めていく必要があります。ここからは地方に本社移転をする場合のプロセスについて紹介します。

1年~6か月前

地方では手ごろなテナントが見つからないケースも少なくありません。その場合は移転地域の再検討や、新規オフィスの建設などを検討する必要があります。都内の移転より移転先の確定に手間がかかる可能性があるため、移転先の検討は早めにおこないましょう。

現在入居しているオフィスのオーナーには、移転6か月前には解約通告を入れておく必要があるのが一般的です。移転先のめどが立たないまま解約手続きを進めるのは危険なので、6か月前までに移転先を決めておく必要があります。

その他、移転先の不動産業者、OA・内装業者、引っ越し業者などへの依頼を準備する必要があります。一方で、転居にタスクをワンストップで対応してくれる業者もあるので、費用対効果の面で優れた業者を活用しましょう。

2か月前くらいまで

移転先オフィスのデザインの検討や内外装の施工、設備・家具の準備、納入などを随時進めていきます。移転日にオフィスが完成するように各業者と調整しながら計画的に進めることが大切です。

また、地方移転では社員の生活スタイルが大きく変わるため、早めに移転に関する説明をおこない、社員の理解を得ておきます。もし、社員の一部のみを転勤させる場合は、一部の人員を希望制にするなど、社員の意向を尊重するよう工夫をしましょう。

移転直前まで

1〜2か月前には移転に関する情報発信や挨拶を進めていきます。リモート対応が増えるなど営業スタイルが大きく変わる場合もあるので、優先順位をつけて早めに調整を進めていきましょう。

その他、挨拶状やメール・電話連絡を併用して、関係先に移転の情報がいきわたるようにしておきます。

また、金融機関や税理士などの委託先、備品などの納入企業、リース会社などについては、挨拶と共に移転後も継続対応が可能か確認しておきましょう。別の契約先を探さなければならない場合は、早めに移転先での契約を進めておきましょう。

移転日

移転元と移転先が離れていると、荷物の配送に時間がかかるため移転日当日は稼働が不可能になる可能性が高いです。そのため、休日や連休に移転をおこなうのが現実的になるでしょう。ただしその場合は多くの社員に休日出勤を強いることになるので、不満が出ないよう代休取得を徹底するなどの対応を進めておきます。

配送後は開封とともに備品の過不足のチェックをすすめます。移転先が離れていることから、現オフィスと移転先の間で密に連絡を取れるように、双方にスタッフを配置しておきましょう。

移転後の省庁などへの手続き

移転後の手続きにおいて特に注意が必要なのが、法務局にて行う移転登記です。


現在の本社が首都圏にある場合、法務局の管轄が変わるケースが多いと考えられます。管轄外への移転登記をおこなう時には、移転登記申請書が移転前・移転後それぞれの管轄の法務局あてに2つ必要になります。

また、現在の法務局の管轄外に移転する時のみ、印鑑届書も必要に。印鑑カードは法務局の管轄が変わると使用できなくなるため、新たに交付申請をおこなう必要があるためです。

手続きは移転前の本社を管轄している法務局に、全ての書類を提出すれば受理してもらえます。期限は管轄内での移転と同様で、移転翌日から2週間です。速やかに手続きを進めましょう。

その他、納税地や所在する自治体が変わるため、次の手続きについても移転元・移転先双方で手続きが必要になります。


また、次の手続きは、必ず移転後の本社を管轄する署に提出が必要です。


その他、通常の本社移転と同様に、次の手続きが必要になります。


近隣への移転より対応が増える手続きや、提出先が異なる手続きがあるので注意しましょう。

計画的に準備を進めて地方への本社移転を実現しよう

BCPやコスト削減などの観点から地方への本社移転はメリットが多く、また税制優遇や補助金を受けられるのも魅力です。デメリットについては対策を取って影響を緩和することもできるので、ぜひ地方への本社移転を検討してみてください。

いざ移転するとなると新規オフィスの準備や社員への説明、法的手続きなど多くの対応プロセスが発生します。移転の6か月〜1年ほど前から計画的に進めていきましょう。

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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)

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