会社分割とは?分割の種類や事業譲渡との違い、メリット・デメリットについて解説

株式会社の基礎知識
投稿日:2024.09.30
株式会社の基礎知識

会社分割という言葉を聞いたことはありますか?

株式投資を行っている方には、比較的なじみのある言葉だと思いますが、細かい定義や種類までは知らないという方が多いと思います。

そんな方向けに本記事では会社分割について、複数ある種類の違いやメリット・デメリットまでポイントをつかめるように説明します。

自分で変更登記をするなら司法書士監修のGVA 法人登記が便利です

必要情報をフォームに入力するだけでかんたん書類作成
費用と時間を抑えて変更登記申請したい方におススメです

【各リンクからお進みください】
①会員登録前に利用方法を確認できる無料体験実施中
②GVA 法人登記の料金案内(専門家に依頼する場合と比較できます)
③オンラインサービスを利用して登記手続きを検討されている方はこちら

会社分割とは

会社分割とは、1つまたは2つ以上の会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割により設立する会社に承継させたり、他の会社に承継させることです。

会社分割と事業譲渡は同じ目的で利用されるケースが多く、事業譲渡は資産、負債及び契約等を個別に移転させなければならないのに対して、会社分割は手続を踏むことでこれらをまとめて移転できるという点が大きな違いです。

会社分割と事業譲渡の違い

上記のように会社分割と事業譲渡ではスキームが異なりますが、それ以外にもいくつかの違いがあります。

  • 会社法上の違い
  • 債権・債務の取り扱いの違い
  • 許認可の違い


それぞれの違いについて以下で詳しく説明します。

会社法上の違い

会社法上、会社分割は、組織再編に該当しますが、事業譲渡は組織再編に該当しません。
会社分割も事業譲渡も会社の事業を承継させる行為ですが、取り扱いが異なるため法務面や税務面に違いがあります。

債権・債務の取り扱いの違い

会社分割の場合は、債権・債務は包括的に買い手企業に承継されるため債権者・債務者の個別の承諾や通知は不要ですが、債権者保護手続きが必要となる場合があります。

事業譲渡の場合は、債権者保護手続きは不要ですが、債権者・債務者に対する個別の承諾や通知が必要となります。

債権者保護手続きとは、債権者に対して組織再編を行うことを通知し、債権者から異議申し立てを行う期間を設ける手続きです。

許認可の違い

事業譲渡の場合、譲渡先の企業が許認可を取得していないときは、譲渡先の企業で許認可の取得が必要となります。

一方、会社分割は包括的な承継であるため、届出することで許認可も承継できる場合もあります。

ただし、会社分割においても、承継会社がその許認可を取得していないときは、改めて許認可の取得が必要となる事業もありますので、承継対象の許認可についてよく確認しましょう。

会社分割の方法

会社分割の方法としては、次の2つがあります。

  • 分社型分割(物的分割)
  • 分割型分割(人的分割)


それぞれの違いについてわかりやすく説明します。

会社分割の概要

①分社型分割(物的分割)

分社型分割(物的分割)は、会社分割により事業を承継する会社が交付する分割対価(株式)を、分割会社に割り当てる形態の会社分割です。

分社型分割は従来、現物出資による子会社設立などでも実行可能でしたが、現物出資には裁判所が選任する検査役の調査が必要など、高いハードルもありました。

現物出資による子会社設立に代えて、分社型分割によって譲渡対象の事業を承継した子会社を新設し、その会社の株式を売却するなどでM&Aを実施するケースもあります。

なお、会社分割には、新しく設立する会社に承継させる新設分割のほかに、既存の他の会社に承継させる吸収分割があります。

②分割型分割(人的分割)

分割型分割(人的分割)は、会社分割により事業を承継する会社が交付する分割対価(株式)を、分割会社の株主に割り当てる形態の会社分割です。

分割型は分社型と異なり、承継会社の株式を分割会社が保有しないため、分割会社と承継会社は兄弟会社の関係となります。

なお、実際には分割対価(株式)を直接分割会社の株主に割り当てることはできませんので、一度分割会社に割当てられたのちに、剰余金の配当として分割会社の株主に交付することになります。

会社分割のメリット

債権者などの承諾を得ることなく契約上の地位を承継会社に引き継げる

会社分割は、債権者などの承諾を得ることなく契約上の地位を承継会社に引き継ぐことができます。承諾が必要となるとスピーディーに実行できない可能性がありますので、債権者などの承諾を得なくても、包括的に事情を承継できるのは会社分割の大きなメリットでしょう。

承継会社の株式を割り当てられるため金銭の準備が不要

会社分割の対価は、株式で支払うことができますので、買い手・売り手の双方が同意すれば、現金での支払いが必要なくなります。

現金なしに利用できるのは、会社分割の大きなメリットでしょう。
ただし、売り手企業は現金を必要としている場合もありますので交渉はしっかり行うことが必要です。

一部の事業のみを売買可能

すべての権利義務を承継する合併とは異なり、会社分割では一部の事業の売買を行うことができます。買い手側から見れば、自社にとって本当に欲しい事業だけを手に入れることができますし、売り手側から見ると不採算部門など手放したい事業だけを売却することもできます。

買い手・売り手双方にとってメリットのある事業だけを対象にできるのは大きなメリットでしょう。

会社分割のデメリット

偶発債務を承継する危険があること 

会社分割は包括的に資産、債務、契約などを引き継ぐことができますが、逆にいうと、将来的に障害となる可能性がある債務や契約などを引き継いでしまう可能性もあります。分割契約で承継する権利や義務を明確にする等、簿外債務等のリスクには十分注意するようにしましょう。

特別決議を行う必要がある

会社分割を実施する際は、株主総会の特別決議が必要です。特別決議とは株主の3分の2以上の賛成が必要になります。 
家族経営などで意思統一が比較的簡単にできる場合は問題ないかもしれませんが、 株主が多い大企業などでは手続きに手間がかかる可能性があります。

まとめ

会社分割の種類や事業譲渡との違い、メリット・デメリットについて解説しました。
本記事の内容は、会社分割の基礎が中心になりますが、さらに深い理解のためのきっかけとしていただければ幸いです。

【最短7分5000円~】法人の変更登記の必要書類をカンタン作成できます

法人の変更登記は、手続きごとに必要書類が異なるため、どの申請に何の書類が必要なのかを探すだけでも多くの時間が取られてしまいます。GVA 法人登記なら、変更情報を入力するだけで最短7分・5000円から、オンラインで変更登記に必要な書類の作成ができます。

GVA 法人登記は、株式、合同、有限会社の役員変更や本店移転登記など、10種類以上の変更登記に対応しており、複数の書類作成も可能です。



GVA 法人登記が対応している登記種類

・本店移転(管轄内移転・管轄外移転)
・役員変更(新任、辞任、重任、退任)
・役員の住所変更
・募集株式の発行
・商号変更
・目的変更
・株式分割
・剰余金等の資本組入れ
・ストックオプション

各登記種類の料金は、以下で説明しています。

\ 最短7分5000円~必要書類を作成 /





ステップに沿って入力するだけで必要書類の作成ができます

登記書類を作成する為には、現在の登記情報を確認し正確に入力する必要があります。

本来であれば、法務局にて有料で書類を取得し確認する必要がありますが、GVA 法人登記の、「登記情報自動反映サービス」をご利用いただきますと、システム内で現在の登記情報を無料で取得し、会社基本情報が書類作成画面に自動反映されます。登記知識のない方でもステップに沿って変更情報を入力するだけで簡単に登記書類の作成ができます。



GVA 法人登記で作成できる変更登記書類(例)

・登記申請書
・株主総会議事録
・株主リスト
・印鑑届出書
・就任承諾書(役員就任・重任)
・辞任届(役員辞任)
・準備金・剰余金の額に関する証明書(剰余金の資本組み入れ)
・総社員の同意書(合同会社)
・業務執行社員の同意書(合同会社)

さらにGVA 法人登記で登記書類を作成していただいた方全員に「登記申請手続きマニュアル」をお渡ししております。作成した登記書類の製版方法や、押印する場所についてすべてまとめておりますので、流れの通りに進めるだけで手続きを終えることができます。

オプションのかんたん郵送パックを利用すれば、書類作成後、押印し郵送するだけで登記申請ができるため、法務局に行かずに登記申請が可能です。仕事が忙しく法務局に行く時間がない方や、効率的に手続きを進めたい方におすすめです。

【期間限定】1,000円OFFクーポン配布中!

クーポン利用手順

GVA 法人登記の会員登録(無料)
②購入前のクーポンコード入力画面で【 Ug3JNAS7sB 】を入力





\Webでカンタン自分で変更登記/

執筆者

執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム

本Webサイト内のコンテンツはGVA 法律事務所の監修のもと、BtoBマーケティングおよび司法書士事務所勤務経験者が所属する編集部が企画・制作しています。

GVA TECH株式会社では、「GVA 法人登記」だけでなくAI契約書レビュー支援クラウド「GVA assist」などのリーガルテックサービスを提供しています。

サービス詳細を見る