会社の種類について解説します

株式会社の基礎知識
投稿日:2022.01.20
会社の種類について解説します

会社の種類について解説します


会社には株式会社だけではなく、持分会社(合同会社・合資会社・合名会社)があります。

この記事では簡単にそれぞれの会社の特徴を解説します。


合名会社


合名会社は、持分会社のひとつで「無限責任社員」のみで構成されます。

1人から設立できますが、社員は無限責任を負う必要があります。

「無限責任」とは、会社で弁済できない会社の債務に関して、社員個人をもって弁済する義務を制限なく負うことをいいます。


株式会社とは異なり、設立に際して、公証役場での定款認証は不要です。

また、設立時の登録免許税も6万円と、株式会社と比較して安く済みます。

ただし、社員が無限責任社員として債務を無制限に負うという観点から、現在は設立する方が減っているようです。


合資会社


合資会社は、持分会社のひとつで「無限責任社員」と「有限責任社員」で構成されます。

「有限責任」とは、社員個人として負担する義務は、出資額が限度となっているということです。つまり、出資を履行さえしていれば、それ以上に義務を負うことは原則ありません。


他の会社と異なり、無限責任社員1名と有限責任社員1名の計2名が最低限必要となります。また、社員が退社することで、無限責任社員のみ、または有限責任社員のみの構成となると、自動的に合名会社または合同会社となる定款の変更をしたものとみなされます。


合資会社も合名会社と同じく、会社法の施行以降に設立する方は少なくなっています。

合資会社の設立費用は、合名会社と同じく、設立時の登録免許税は6万円、定款認証は不要です。


合同会社


合同会社は、持分会社のひとつで「有限責任社員」で構成されます。

株式会社の構成員たる株主も有限責任であるため、他の持分会社に比べると株式会社に近くなりますが、株式会社とは大きく以下の点で異なります。


  • 定款認証が不要
  • 決算申告が不要
  • 社員の任期がなく、定期的な役員変更登記が不要
  • 社員以外の機関(取締役会など)の設置が不要のため、迅速な意思決定が可能
  • 設立費用が最低6万円~


上記のような自由度の高さから合同会社の設立が増えています。

2020年に設立された会社118,999社のうち33,236社が合同会社で全体の約4分の1を占めています。

最近では、中小規模な会社だけでなく、アップルジャパンやアマゾンジャパンなど有名企業や大手企業の合弁会社などでも合同会社を選ぶところが増えていることから、認知度も高くなり、社会的信用性も高くなってきています。


株式会社


もっとも一般的な会社形態です。

株式会社は経営者と出資者が必ずしも一致しないのが特徴です。

合同会社のように出資者が必ずしも経営する必要がなく、出資をして、別に経営者に適した人に経営を委任することが可能です。

また、株式を発行することが可能なため、合同会社などの持分会社とは異なり、銀行による融資以外にも株式を利用した資金調達を行うことが可能です。

このため、不特定多数の方から幅広く資金を調達し、大規模な事業を行うことができます。


株式会社では、以下の事項で合同会社などの持分会社と大きく異なります。

  • 定款認証が必要
  • 登録免許税が最低15万円かかる
  • 経営者と出資者が異なる場合がある
  • 株式の発行が可能
  • 役員の任期がある
  • 取締役などの役員の設置義務がある
  • 決算公告義務がある


設立手続きでは、合同会社とは異なり、定款認証が必要となります。

定款認証代は5万円+定款印紙代(電子定款では不要)4万円かかるほか、設立登記の登録免許税が最低15万円かかるため、設立費用が高くなります。


まとめ


今回の記事ではそれぞれの会社の特徴について紹介しました。

2022年現在では、会社を新しく設立される方は特別な理由がない限り、合同会社又は株式会社のどちらかにする方がほとんどです。

株式会社と合同会社でそれぞれメリットがあるので、安易に設立費用が安いという理由で合同会社を選ぶのではなく、その後の会社の展望を見据えてあらゆる角度で検討することをおすすめします。


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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム

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