株主総会の招集手続について解説します

株式会社の基礎知識
株主総会の招集手続について解説します

株主総会は株式会社における重要事項を決定する最高意思決定機関です。株主総会で重要事項を決定する前提としては、招集手続が適正に行われる必要があります。

決議が適正に行われたとしても、前提である招集手続に瑕疵がある場合には決議自体が取り消されることもありますので、招集手続のルールを押さえておくことは非常に重要です。

ここでは、株主総会の招集手続について会社法の規定を解説したうえで、招集手続に瑕疵があった場合の決議の効力はどうなるのかなど、株主総会の招集手続について押さえておくべきポイントについて解説します。

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株主総会の招集権者

株主総会の招集は、取締役が行います(会社法296条3項)。

株主総会の招集は、次の事項を決定して行うことが必要です(同法298条1項)。

  • 株主総会の日時及び場所
  • 株主総会の目的である事項があるときは、当該事項
  • 株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使できることとするときは、その旨
  • 株主総会に出席しない株主が電磁的方法によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
  • その他、法務省令で定める事項


そして、取締役会設置会社では、株主総会の招集における各事項は、取締役会の決議で決定されます(同法298条4項)。

つまり、株主総会の招集を行うためには、日時及び場所などの事項を取締役会の決議で決定する必要があるため、株主総会は、取締役会で招集の決定を行います。

取締役会非設置会社においても、取締役が複数いる場合には、取締役の過半数の賛成により、株主総会の招集が決定されます。


取締役会の決議を経ないで招集された株主総会決議の効力

取締役会設置会社では、取締役会の決議で株主総会の招集が決定され、代表取締役が株主総会を招集します。

では、取締役会の決議を経ずに株主総会が招集された場合には、決議の効力はどうなるのでしょうか。代表取締役が招集した場合と、代表取締役以外の取締役が招集した場合に分けて解説します。

まず、取締役会の決議を経ずに代表取締役が招集した株主総会の決議は、決議の取消事由になり得るとされています(最判昭和46年3月18日)。

その理由としては、取締役会の決議がないため、会社法298条4項に違反していることは間違いありませんが、代表取締役が招集していることから、手続の瑕疵は大きなものではなく、決議の安定性にも配慮する必要があるためです。

つまり、代表取締役が招集したにもかかわらず、決議を当然に無効としてしまうと、決議を有効と信じた関係者に大きな不利益を与えてしまうため、当然に無効とはせず、取消事由にとどまるものとします。

次に、代表取締役以外の取締役が招集した場合については、その株主総会は、法律上の意義における株主総会ということができず、そこで決議がなされても株主総会の決議があったと解することはできないとされています(最判昭和45年8月20日)。

これは、取締役会の決議がないという法令違反にとどまらず、そもそも招集権限のない取締役が招集した株主総会であるため、決議の安定性に配慮するまでもないためです。

株主総会の招集通知

株主総会の招集は、招集権者が株主総会の日の2週間前までに、各株主に対して通知を発することによって行います(会社法299条1項)。

2週間前という期間については、公開会社を対象としたもので、非公開会社では、1週間前までに通知を発することで足ります。さらに、取締役会非設置会社においては、定款で1週間よりも短い期間とすることも可能です。


招集通知の方法

株主総会の招集通知は、取締役会設置会社では、書面によって通知するのが原則です(会社法299条2項)。

株主の承諾がある場合には、メールなどの電磁的方法によって通知を発することも可能で、近年ではメールによる招集通知も多く利用されています(同法299条3項)。

株主総会の目的事項の記載

株主総会の招集通知には、株主総会の日時及び場所、株主総会の目的など、招集決定の際に決められた事項を記載する必要があります(会社法299条4項)。

招集通知に株主総会の目的事項を記載するのは、総会で決議される事項を知ることで、議決権を行使する株主に十分な準備の機会を与えるためです。

そのため、目的事項の記載は、総会で決議される事項は何かを知ることができる程度の記載が必要であり、かつ、それで足ります。

たとえば、取締役の解任を目的とする場合には、解任の対象となる取締役の氏名を記載することが必要です(名古屋高決平成25年6月10日)。

招集手続の省略

株主全員の同意があるときには、招集手続を省略して株主総会を開催することができます(会社法300条)。

実際、親族経営で株主の数が少ない株式会社では、招集手続を省略しているところも多いです。

参考書類

株主総会の招集を決定する際に、書面又は電磁的方法による議決権行使を認める株主総会を開催することを決定した場合には、招集通知の際に、参考書類を添付することが必要です(会社法301条1項、同法302条1項)。

株主による株主総会の招集請求

総株主の議決権の100分の3以上の議決権を有する株主は、代表取締役(取締役会非設置会社では取締役)に対して、株主総会の目的である事項及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができます(会社法297条1項)。

そして、請求があったにもかかわらず、遅滞なく招集の手続が行われない場合などは、裁判所の許可を得て株主自身が株主総会を招集することが可能です(同法297条4項)。


株主総会の招集手続の瑕疵と決議の効力

株主総会の招集手続において、一部の株主への招集通知漏れや、目的事項の記載不備、通知期間の不足などがあった場合には、株主総会決議の取消事由となります(会社法831条1項1号前段)。

ただし、瑕疵が重大でなく、決議に影響を及ぼさないものであるときには、裁判所は裁量で取消しの請求を棄却することが可能です(同条2項)。

一方、大多数の株主への招集通知を欠くなど瑕疵が重大な場合には、決議がそもそも不存在と判断されることもあります。

まとめ

株主総会の招集手続について解説しました。

株主総会は、会社の最高の意思決定機関であり、招集手続は適正に行われる必要があります。

親族経営などで株主の数が少なく、株主自身が経営に参加しているような会社では、招集手続の省略なども多く行われています。

一方、それ以外の会社では、株主総会は株主が会社の意思決定に関わる数少ない機会であるため、招集漏れなどがないよう十分な注意が必要です。

株主総会の招集通知におけるポイントを押さえて、適正に株主総会を開催するようにしましょう。

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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)

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