募集株式の発行における、出資金の払込期日(効力発生日)の前倒し・延期

募集株式の発行
投稿日:2024.08.01
募集株式の発行における、出資金の払込期日(効力発生日)の前倒し・延期

募集株式の発行(増資)では、会社が発行する株式に対する払込金額を、増資を引き受ける者が会社が定める払込取扱場所(金融機関)に払い込むことで実行されます。この際に新株の引受人が発行会社に払込金額を払い込む期日が効力発生日となります。

通常、この払込期日は、株主総会または取締役会の決議によって決まりますので、払い込む側からすれば、その期日までに忘れずに振り込めばよいでしょう。

このように、ほとんどの場合では払込期日が問題になることはありませんが、払込期日より早く振り込む場合や期日後に振り込むといった時間の猶予はどのくらいあるのかについて解説します。


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払込期日より前に払い込むことは可能

「払込期日」は期日なので、当然それより早く、前倒して払い込むことは可能です。

払込みは、募集株式発行を決定した株主総会または取締役会の決議日から、決議した払込期日までとなります。

実務上は募集株式の発行内容や条件は決議日よりも前に調整されることがほとんどですが、決議日前のタイミングで払い込んでしまうと、会社として正式に決定する前の払込みになり認められません。前倒して払い込む場合も、必ず決議日後にするようにしましょう。

払込期日より後に払い込むことはできない

払込期日は「払い込む金額が、発行する会社の金融機関に着金する」日です。この期日を過ぎて払い込むことは原則としてできません。
もし払込みが遅れてしまう場合、新しい期日で募集事項を再度決議しなおす必要があります。

募集株式発行の登記申請の際に添付する書類のひとつに「払込みがあったことを証する書面」があります。この書面には銀行口座の入出金記録などを添付しますが、これら書類には払込みのあった日付も記載されるため、登記申請書類として不整合になってしまうのです。

金融機関から振り込むタイミングによっては振込の翌日(翌営業日)に着金となるケースもあるので、余裕をもって着金できるように準備しておくことをおすすめします。

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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム

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