定款認証の手数料は?1.5万円になる条件を資本金で解説

会社設立
投稿日:2026.09.15
定款認証の手数料は?1.5万円になる条件を資本金で解説

定款認証の手数料は資本金の額等で1万5,000円・3万円・4万円・5万円に分かれます。2024年12月の改正でできた1万5,000円になる3条件を、資本金別の早見表とあわせて解説します。

定款認証手数料は資本金の額で4パターンに分かれる

株式会社の定款認証手数料は、公証人手数料令によって、資本金の額等(定款に記載された資本金の額、または記載がない場合は「設立に際して出資される財産の最低額」)に応じて次の4パターンに分かれます。


資本金の額等

条件

手数料

100万円未満

後述の3条件をすべて満たす

1万5,000円

100万円未満

3条件のいずれか一つでも外れる

3万円

100万円以上300万円未満

-

4万円

300万円以上、または記載なし

-

5万円


出典:日本公証人連合会「会社の定款手数料の改定」(令和6年11月22日公布・令和6年12月1日施行、公証人手数料令の一部を改正する政令〈令和6年政令第353号〉)


1万5,000円になる3条件の内容は、次の見出しで具体的に解説します。

1万5,000円になる3条件、当てはまる例とはずれる例

資本金100万円未満の株式会社が1万5,000円の手数料になるには、次の3条件をすべて満たす必要があります(出典は前項と同じ)。


  1. 発起人の全員が自然人であり、かつその数が3人以下であること
  2. 定款に、発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける旨の記載又は記録があること
  3. 定款に、取締役会を置く旨の記載又は記録がないこと


当てはまる例としては、夫婦2人での設立や友人2人での設立など、発起人が個人で3人以下、かつ設立時から取締役会を置かない設計であれば対象になります。


一方、発起人に法人が1社でも含まれる場合、発起人が4人以上になる場合、設立時から取締役会設置会社にする場合は、いずれも対象外となり手数料は3万円です。条件は3つとも同時に満たす必要があり、資本金だけを100万円未満に抑えても、取締役会を置く設計にした時点で1万5,000円の対象からは外れます。

資本金「記載なし」の定款は5万円になる注意点

定款の中には、「資本金の額」ではなく「設立に際して出資される財産の最低額」だけを記載しているものがあります。日本公証人連合会のQ&Aによると、この場合は資本金の額等の記載がないケースに該当し、実際の資本金が100万円未満であっても、手数料は上記の表でいう「記載なし」の区分となり5万円になります。


表の区分に当てはめる前に、定款に「資本金の額」そのものが明記されているかどうかを確認しておく必要があります。

認証手数料以外にかかる費用、謄本代と印紙代

定款認証では、手数料に加えて次の費用もかかります。


  • 謄本(登記申請用):1枚250円。日本公証人連合会によると、枚数はおおむね8枚程度で、謄本代は2,000円前後になることが多いとされています
  • 収入印紙:紙の定款で認証を受ける場合は4万円。電子定款の場合は不要です


このほか、登録免許税など設立全体でかかる費用の内訳は、「会社設立の費用は総額いくら?内訳早見表【2026年版】」の早見表で確認できます。

1万5,000円の適用はいつから?経過措置に注意

1万5,000円の区分は令和6年12月1日から施行されています。ただし経過措置があり、日本公証人連合会によると、定款認証の嘱託時(電子定款は登記・供託オンライン申請システムで受付処理された時、紙定款は公証役場窓口で受付された時)が令和6年11月30日以前である場合は、内容が新制度の対象になっていても手数料は旧制度の3万円が適用されます。


つまり基準になるのは認証を受ける日ではなく、嘱託(申請)が受け付けられた日です。公証役場の予約が令和6年12月以降でも、嘱託の受付自体が11月30日以前であれば旧制度が適用されるため、日付の前後関係には注意が必要です。

定款認証の手数料を抑える方法

手数料を抑える方法としては、次の2つが考えられます。


1つは、資本金と発起人の構成を1万5,000円の3条件に合わせることです。資本金を100万円未満にし、発起人を自然人3人以下・設立時発行株式の全部引受・取締役会非設置にすると、3万円ではなく1万5,000円になります。


もう1つは、電子定款にすることです。収入印紙4万円は紙の定款にのみかかる費用で、電子定款であれば発生しません。なお、認証手数料そのものは紙・電子のどちらでも変わりません。


なお、合同会社の定款は公証人の認証を必要とせず、認証手数料自体がかかりません。ただし機関設計や意思決定の仕組みが株式会社とは異なるため、認証手数料の有無だけを理由に会社形態を選ぶかどうかは、他の条件も踏まえて判断する必要があります。


定款の記載事項や作成の流れは、「株式会社の定款の作り方|記載事項の全項目とひな形」でまとめています。


執筆者

執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム

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