会社設立サービス比較6選 料金と対応範囲の違いで選ぶ

会社設立サービスの比較 投稿日:2026.10.07

会社設立サービス比較6選 料金と対応範囲の違いで選ぶ

株式会社の設立に使える主なサービスは、書類作成ツール4つ(freee会社設立・マネーフォワード クラウド会社設立・弥生のかんたん会社設立・会社設立ひとりでできるもん)と、司法書士が申請まで行う提携プラン2つ(freee 登記おまかせプラン・弥生の設立お任せサービス)です。ツールの利用料は0〜3,850円、提携プランは5万円前後で、差は「どこまで自分でやるか」で決まります。

迷いやすいのは、「0円」の表示に条件がついている点です。電子定款の作成費用5,000円は、会計ソフトの有料契約を結ぶと各社が負担する仕組みで、契約しない場合は費用がかかります。また、ツールを使っても法務局への申請者は本人です。

この記事では、6サービスの料金と対応範囲を比較表で示し、無料になる条件、申請方法、対応できないケース、総額の目安を順に整理します。

会社設立サービス6選の料金・対応範囲一覧

2026年9月時点で各社の公式サイトに掲載されている内容をまとめました。まず料金です。


サービス

サービス料金

電子定款の費用

無料になる条件

freee会社設立

0円

5,000円

freee会計の年間契約

マネーフォワード クラウド会社設立

0円

5,000円(税込)

法人向け有料プランの契約(年払い・月払いを問わない)

弥生のかんたん会社設立

0円

5,000円(電子定款作成またはオンライン申請の利用料)

弥生会計 Nextの年契約

会社設立ひとりでできるもん

3,850円(税込・買い切り)

5,000円〜(税込)

会計ソフト契約の前提なし

freee 登記おまかせプラン

司法書士報酬50,000円(税込)〜

プラン内で対応

税務顧問などの契約義務なし

弥生の設立お任せサービス

50,000円(税抜)

プラン内で対応

─


次に対応範囲です。


サービス

書類作成

郵送申請までのサポート有無

申請の代理

freee会社設立

入力して自動作成

提出方法を案内(オンライン申請にも対応)

なし(本人が申請)

マネーフォワード クラウド会社設立

入力して自動作成

印刷して提出する手順を案内

なし(本人が申請)

弥生のかんたん会社設立

入力して自動作成

持参・郵送・オンラインから選択

なし(本人が申請)

会社設立ひとりでできるもん

入力して自動作成

郵送申請の案内ページあり

なし(本人が申請)

freee 登記おまかせプラン

専門家が作成

─

提携司法書士が提出

弥生の設立お任せサービス

専門家が作成

─

提携専門家が電子申請


どの方法でも、登録免許税(株式会社は最低15万円)と定款認証手数料は別にかかります。

依頼先は3タイプ|司法書士・書類作成サービス・自力

6つのサービスは、申請を誰が行うかで3タイプに分かれます。


タイプ

できる範囲

該当するサービス

司法書士

書類作成+申請の代理まで

登記おまかせプラン、設立お任せサービス

書類作成サービス

書類の作成と提出方法の案内まで(申請者は本人)

freee・マネーフォワード・弥生・ひとりでできるもん

自力

すべて自分で

─


登記申請を本人に代わって行えるのは、法律上、司法書士(と弁護士)に限られます。書類作成ツールは入力内容から書類を自動作成しますが、法務局に提出するのはあくまで本人です。電子定款の作成は提携行政書士が担うのが一般的で、行政書士も登記申請の代理はできません。


依頼先ごとの線引きは「会社設立はどこまで丸投げできる?依頼先ごとの対応範囲」、行政書士や税理士との違いは「会社設立は行政書士・税理士に頼める?業務範囲の違い」で解説しています。


「0円」の前提条件は会計ソフト契約の有無

freee・マネーフォワード・弥生の3社は、書類作成は無料ですが、電子定款を選ぶと5,000円がかかります。この5,000円を各社が負担する条件が、自社の会計ソフトの有料契約です。


サービス

負担の条件

契約形態

freee会社設立

freee会計の契約

年間契約

マネーフォワード クラウド会社設立

ひとり法人・スモールビジネス・ビジネスの各プラン

年払い・月払いを問わない

弥生のかんたん会社設立

弥生会計 Next の契約

年契約


紙の定款なら作成費用はかかりませんが、印紙税4万円が必要です。「書類作成0円」と「設立費用が最小」は同じではなく、設立後に使う会計ソフトが決まっているかが分かれ目になります。


条件の違いは「会社設立サービスが無料になる条件|前提の違いを比較」、freeeの詳細は「freee会社設立の料金は本当に0円?条件と対応範囲」で整理しています。



対応範囲の違いはどこまで自分でやるか

株式会社の設立は、大きく5つの工程に分かれます。書類作成ツールと司法書士プランで、担当者が変わるのは主に後半です。


工程

書類作成ツール

司法書士プラン

① 定款の作成

自分で入力→自動作成(電子定款は提携行政書士)

専門家

② 公証役場での定款認証

自分(電子定款は行政書士経由)

専門家が代理

③ 資本金の払込み

自分

自分

④ 登記書類の印刷・製本・押印

自分

専門家が製本(押印は本人)

⑤ 法務局への申請

自分(持参・郵送・オンライン)

専門家が代理


資本金の払込みと押印は、どのタイプでも本人が行います。工程ごとの詳しい分担は「会社設立はどこまで丸投げできる?依頼先ごとの対応範囲」を参照してください。



申請方法と必要な環境

法務局への申請方法は、窓口への持参・郵送・オンラインの3つです。サービスによって案内している方法が異なります。


  • 持参:管轄の法務局の窓口に提出する。平日の開庁時間に出向く必要がある
  • 郵送:書留郵便などで法務局に送る。出向く必要はない
  • オンライン:登記・供託オンライン申請システムを使う。発起人・役員の電子証明書(マイナンバーカード等)と対応する環境が必要


弥生のかんたん会社設立は、オンラインで設立を完結させる場合は利用者・発起人のマイナンバーカードが必須と案内しています。紙の書類で申請する場合は、発起人・役員の印鑑証明書と実印が必要です。

対応できないケース

書類作成ツールは、標準的な設立を前提に作られています。弥生のかんたん会社設立は、次のケースを非対応として公式に明示しています。


  • 現物出資を含む設立
  • 発起人に法人または海外在住者が含まれる会社
  • 発起人・役員に未成年が含まれる会社
  • 種類株式・新株予約権を発行する会社
  • 支店を登記する会社


一方、freee 登記おまかせプランは現物出資や海外在住の出資者に追加料金で対応しています。他のツールの対応範囲は各社の公式サイトで確認してください。子会社設立のように親会社が発起人になる場合は、書類作成ツールでは対応できないことがあるため、先に確認が必要です。

各サービスの特徴

freee会社設立

書類作成は無料で、スマートフォンだけでも進められます。電話の無料相談窓口があり、登記おまかせプランも同じ画面から申し込めます。

マネーフォワード クラウド会社設立

書類作成は無料で、電子定款の費用負担は月払いの有料プランでも対象です。設立後の届出書類も作成できます。提携司法書士の登記代行プラン(40,000円・税込)もあります。詳しくは「マネーフォワード会社設立の料金は?0円になる条件と範囲」へ。

弥生のかんたん会社設立

書類作成は無料で、持参・郵送・オンラインから申請方法を選べます。設立時のデータを弥生会計 Nextに連携できます。詳しくは「弥生のかんたん会社設立の料金|0円になる条件と範囲」へ。

会社設立ひとりでできるもん

2007年開始の書類作成サービスで、株式会社はアプリ利用料3,850円(税込)の買い切りです。会計ソフトの契約を前提にしないため、設立後の会計ソフトを別に選びたい場合の選択肢になります。設立後の変更登記や解散の書類作成にも対応しています。

freee 登記おまかせプラン

提携司法書士が書類作成から公証役場での定款認証、法務局への申請までを行うプランです。司法書士報酬は通常の登記で50,000円(税込)、海外在住者が関わる場合などは加算されます。

弥生の設立お任せサービス

弥生が提携する専門家が書類の作成と提出を行うプランで、利用料は50,000円(税抜)です。株式会社・合同会社以外の形態や、海外在住の出資者にも相談のうえ対応するとしています。

総額はいくら?法定費用+サービス料

株式会社を「資本金100万円未満・発起人1人・取締役会なし」で設立する場合、法定費用は定款認証手数料1.5万円+定款謄本代約2,000円+登録免許税15万円で、約16.7万円です。ここにサービス料を足すと、次のようになります。


設立の方法

法定費用以外にかかる費用

合計の目安

ツール+会計ソフト契約

0円(会計ソフト代は別)

約16.7万円

ツール(会計ソフト契約なし)

電子定款5,000円

約17.2万円

ひとりでできるもん

3,850円+電子定款5,000円〜

約17.6万円〜

自力(紙の定款)

印紙税4万円

約20.7万円

提携司法書士プラン

5万円〜5.5万円

約21.7万〜22.2万円


定款認証手数料は資本金と発起人の条件で1.5万〜5万円に変わります。(「定款認証の手数料は?1.5万円になる条件を資本金で解説」)。条件別の総額は「会社設立の費用シミュレーション 条件別の総額早見表」、依頼した場合の相場は「会社設立を依頼する費用の相場|司法書士と各サービス」と「会社設立を司法書士に頼む費用・報酬相場5〜15万円の内訳」にまとめています。

自分でやる場合との比較

サービスを使わず、法務局の記載例をもとに自分で書類を作ることもできます。GVA TECHが合同会社の経営者228名に行った調査では、設立手続きを自力で行った人は71.5%※でした。一方で「定款の作成方法がわからない」と答えた人も26.8%※います。※GVA TECH調べ


自力の場合、紙の定款では印紙税4万円がかかり、電子定款を自分で作るには電子証明書や署名用ソフトの準備が必要です。書類作成ツールは、この定款作成と様式合わせの手間を減らすものです。


手順と費用の比較は「会社設立を自分でやる手順と依頼した場合との費用比較」、手間がかかる工程は「会社設立を自分でやると大変な工程は?所要時間で比較」で解説しています。



税理士・行政書士に頼む場合

会社設立の相談先として、税理士や行政書士を思い浮かべる人も多いはずです。GVA 法人登記のユーザー135社への調査では、設立前後に接点のあった士業の1位は税理士(71.1%)※でした。※GVA TECH調べ


ただし、業務範囲は士業ごとに決まっています。


士業

設立で担える範囲

司法書士

登記書類の作成、登記申請の代理

行政書士

定款の作成・電子定款の署名、許認可の申請

税理士

法人設立届出書など税務の届出、設立後の税務顧問


税理士事務所の「設立代行」は、提携司法書士が登記を担う形が一般的です。詳しくは「会社設立は行政書士・税理士に頼める?業務範囲の違い」「税理士なしで会社設立はできる?必要になる場面を解説」「税理士は会社設立をどこまで支援できる?業務範囲を解説」をご覧ください。

選ぶときの判断材料

「どのサービスがおすすめか」は、設立の条件と設立後の予定によって変わります。次の4点を確認すると、候補を絞りやすくなります。


  • 設立後に使う会計ソフトが決まっているか:決まっていれば、その会社のツールで電子定款の費用がかからない。決まっていなければ、会計ソフト契約を前提にしないサービスも候補になる
  • 申請を自分で行うか:自分で行うならツール、手続きを司法書士に任せたいなら提携プランや司法書士への直接依頼
  • 標準的な設立か:現物出資・法人発起人・海外在住者などがあれば、対応可否を先に確認する
  • 法務局に出向けるか:出向けない場合は、郵送やオンライン申請の案内があるかを確認する


これらを踏まえて、ご自身の条件に合うものを選んでください。

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まとめ

  • 6サービスは「書類作成ツール」と「司法書士が申請する提携プラン」に分かれ、料金差は対応範囲の差
  • ツールの「0円」は、電子定款5,000円を会計ソフト契約で各社が負担する仕組み
  • ツールを使っても申請者は本人。申請の代理ができるのは司法書士
  • 株式会社の総額目安は、標準的な条件で約16.7万〜22.2万円



設立全体の流れは「株式会社設立の流れ9ステップ|登記申請の方法と費用」、費用の内訳は「会社設立の費用の総額はいくら?かかる費用の内訳早見表つき」で確認できます。


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