会社設立後にやること13項目と提出期限の早見表リスト

会社設立後の手続き 投稿日:2026.10.21

会社設立後にやること13項目と提出期限の早見表リスト

会社設立後の手続きは、税務署・自治体・年金事務所・労働基準監督署・ハローワークの5つの窓口にまたがる13項目もあるのをご存知でしょうか。なかでも期限がもっとも短いのは年金事務所への新規適用届で、事実が発生した日から5日以内です。

窓口ごとに「5日以内」「1か月以内」「確定申告の提出期限まで」と数え方もばらばらで、設立直後の忙しい時期に取りこぼしが起きやすい領域です。

この記事では、13項目を提出先と期限で一覧にし、共通で使う書類まで解説します。各手続きの詳細は、個別記事へのリンクで確認してください。

設立後の手続きは5つの窓口に13項目ある

設立後に出す届出を、提出先ごとにまとめると次の表になります。期限は、法人(株式会社)が従業員を雇う場合を前提にしています。従業員を雇わない場合に不要になる項目は備考欄を確認してください。


No

項目

提出先

期限

1

法人設立届出書

税務署

設立の日以後2か月以内

2

青色申告の承認申請書

税務署

設立から3か月を経過する日と最初の事業年度終了日のいずれか早い日の前日

3

給与支払事務所等の開設届出書

税務署

給与支払事務所等を設けてから1か月以内

4

源泉所得税の納期の特例の承認申請書

税務署

随時(給与の支給人員が常時10人未満の場合)

5

棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書

税務署

最初の事業年度の確定申告書の提出期限まで

6

法人設立届出書(地方税)

都道府県税事務所・市区町村

提出先の自治体によって異なる

7

健康保険・厚生年金保険 新規適用届

年金事務所

事実発生から5日以内

8

被保険者資格取得届

年金事務所

事実発生(雇用した日)から5日以内

9

保険関係成立届

労働基準監督署

成立した日の翌日から10日以内

10

適用事業報告

労働基準監督署

労働者を雇ったらすみやかに

11

雇用保険適用事業所設置届

ハローワーク

設置の日の翌日から10日以内

12

雇用保険被保険者資格取得届

ハローワーク

被保険者となった日(入社日)の属する月の翌月10日まで

13

許認可の申請・届出(該当する業種のみ)

業種ごとの所管官庁

業種により異なる


期限が短い順に並べ替えると

提出先ごとの表は手続きの全体を見るのに向いていますが、実際に動くときは「どれが先に期限を迎えるか」が重要です。確認できた期限を短い順に並べると、次のようになります。


順

項目

期限の目安

1

健康保険・厚生年金保険 新規適用届

事実発生から5日以内

2

保険関係成立届・雇用保険適用事業所設置届

翌日から10日以内

3

給与支払事務所等の開設届出書

1か月以内

4

法人設立届出書(税務署)

設立の日以後2か月以内

5

青色申告の承認申請書

3か月を経過する日の前日など

6

棚卸資産・減価償却資産の届出書

最初の確定申告書の提出期限まで


設立登記の申請期限は、会社法上の設立の登記として一般に2週間とされています。その後すぐに、5日以内の年金事務所への届出が控えています。設立日を決める段階で、その後の期限が連続して来ることを把握しておくと、スケジュールの全体像をつかみやすくなります。


数え方の例を示します。設立日が2026年10月15日の場合、法人設立届出書の「2か月以内」は2026年12月15日が目安です。青色申告の承認申請書は「3か月を経過した日の前日」なので、2027年1月14日が目安です。ただし、最初の事業年度が3か月に満たない場合は、事業年度の終了日の前日が期限になります。個別の事案での期限は、提出先の窓口でご確認ください。

税務署に出す届出(項目1〜5)

税務署への届出は5項目あります。法人設立届出書は、設立の日以後2か月以内に納税地の所轄税務署へ提出します。定款などの写しを添付します。


青色申告の承認申請書は、期限を過ぎると最初の事業年度から青色申告ができなくなる点が、実務上のつまずきポイントです。「設立から3か月」と「最初の事業年度の終了日」のうち、早い日の前日が期限になります。決算月を設立日の近くに設定した会社では、3か月より前に期限が来ます。


給与支払事務所等の開設届出書は、役員報酬を支払う法人でも、給与を支払う事務所を設けた時点で対象になります。提出期限は事務所を設けてから1か月以内です。源泉所得税の納期の特例は、給与の支給人員が常時10人未満の場合に承認を受けられる制度で、申請の時期に期限はありません。棚卸資産の評価方法と減価償却資産の償却方法の届出は、最初の事業年度の確定申告書の提出期限までです。


なお、法人設立届出書の書き方と提出先は、法人設立届出書の書き方と提出先|期限は設立後2か月で整理しています。

都道府県・市区町村への届出(項目6)

法人設立後は、税務署とは別に、本店所在地の都道府県税事務所と市区町村にも、法人の設立を知らせる届出が必要になります。この届出の名称と提出期限は、自治体ごとに異なります。


つまずきやすいのは、届出先が1か所ではない点です。本店所在地の都道府県税事務所と市区町村で、窓口も様式も別になります。支店や営業所が別の自治体にある場合は、その自治体にも届出が必要になることがあります。添付書類や期限は、本店所在地の自治体の案内で確認しましょう。

年金事務所への届出(項目7・8)

社会保険(健康保険・厚生年金保険)は、法人であれば役員1名だけでも加入が必要になります。新規適用届、被保険者資格取得届は、事実が発生した日から5日以内に、事務センターまたは管轄の年金事務所へ提出します。


添付する書類のうち、登記簿謄本は原本のみで、コピーは受け付けられません。提出日前90日以内に発行されたものが対象です。登録上の住所と実際の事業所の所在地が異なる場合は、賃貸借契約書の写しなど、事業所の所在地を確認できる書類を別に添付します。


社会保険の手続きの流れは、会社設立後の社会保険の手続き|5日以内の期限に注意で詳しく解説しています。

労働基準監督署・ハローワークへの届出(項目9〜12)

従業員を1人でも雇う場合は、労働保険(労災保険・雇用保険)の手続きが必要です。保険関係成立届は、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内に、所轄の労働基準監督署へ提出します。雇用保険適用事業所設置届は、設置の日の翌日から起算して10日以内に、所轄のハローワークへ提出します。


法人の場合、雇用保険適用事業所設置届には商業登記簿謄本の添付が求められます(ハローワークの案内による)。つまり、年金事務所とハローワークの両方で、登記事項証明書が必要になります。


許認可が必要な業種は、設立前後で確認する

13項目のうち許認可は、すべての会社に必要なわけではありません。例えば飲食業・建設業・古物商・人材紹介業など、業種によっては必要になるものです。許認可の種類・提出先・期限は業種ごとに異なり、事業を始める前に取得が必要なものもあります。


許認可では、資本金の額や事業目的の記載が要件になる場合があります。要件の有無は業種と所管官庁によって異なるため、各所管官庁の公式案内で確認します。準備としては定款の事業目的を決める段階で、該当する許認可の有無を調べておくのが一般的です。

複数の窓口で使う書類:登記事項証明書を揃える

設立後の手続きでは、提出先が違っても、同じ書類が繰り返し必要になります。代表例が登記事項証明書(登記簿謄本)です。年金事務所の新規適用届では原本が求められ、ハローワークの設置届でも添付が必要になります。法人口座の開設でも提出を求められることが一般的です。


登記事項証明書の取り方の比較は、登記事項証明書(登記簿謄本)の取り方、費用と最短の方法を解説も参考にしてください。

期限内に提出できないケースもある

提出期限を落としやすい理由は、窓口ごとに期限の数え方が違うことと、設立直後は本業の準備で手が回らないことにあります。年金事務所は5日以内、労働基準監督署とハローワークは10日以内、税務署は1か月から2か月と、同じ週のうちに複数の期限が重なります。


このため、設立日が決まった時点で、13項目それぞれの期限を日付に直して書き出しておく方法があります。期限の目安は、前の章で示した並べ替えの表を使うと確認しやすいでしょう。

関連記事と株式会社設立の全体像

会社設立後の手続きは、次の記事でも個別に解説しているのでご参考ください。



設立登記までの流れは、株式会社設立の流れ9ステップ|登記申請の方法と費用をご覧ください。


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