会社設立の費用シミュレーション 条件別の総額早見表

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投稿日:2026.10.07
会社設立の費用シミュレーション 条件別の総額早見表

株式会社を電子定款で設立し、登記申請まで自分で行う場合の実費は、約16万7,000円から20万円前後です。資本金が大きい場合は、ここに上乗せが生じます。

金額が一律にならないのは、条件によって2か所が動くためです。定款認証の手数料は資本金の額と機関設計によって1万5,000円から5万円の4区分に分かれ、2024年12月の改正で最も安い区分が新設されました。登録免許税は資本金が約2,143万円を超えると15万円を上回ります。この2つを押さえれば、総額はほぼ確定します。

この記事では、条件別の総額早見表、定款認証手数料の区分表、登録免許税の計算方法、早見表に入らない付随費用、自分の条件で計算する4ステップ、総額が下がる2つの条件を順に整理します。

条件別の総額早見表(株式会社・電子定款・自分で申請する場合)

会社設立にかかるお金は、実費(定款認証手数料+登録免許税+証明書などの取得費用)+依頼費用で決まります。実費は誰が手続きをしても必ずかかる部分で、定款認証手数料は公証人手数料令、登録免許税は登録免許税法が根拠です。まず実費を確定させ、そこに依頼費用を足す順で計算します。


こちらの表は、株式会社を電子定款で設立し、発起設立で、登記申請も自分で行う場合の実費です。紙の定款を選んだ場合は、印紙税4万円が加算されます。


条件

定款認証まわり

登録免許税

実費の合計

資本金50万円・発起人1人(自然人)・取締役会なし

約1万7,000円

15万円

約16万7,000円

資本金50万円・取締役会を設置

約3万2,000円

15万円

約18万2,000円

資本金200万円

約4万2,000円

15万円

約19万2,000円

資本金500万円

約5万2,000円

15万円

約20万2,000円

資本金3,000万円

約5万2,000円

21万円

約26万2,000円


「定款認証まわり」は、認証手数料に電磁的記録の保存手数料300円と、同一情報の提供手数料(1通700円+20円×ページ数)を2通分加えた概算です。定款のページ数と請求する通数によって数百円変わります。

定款認証の手数料は資本金と機関設計で4区分に分かれる

資本金の額等

公証人手数料

100万円未満(下記3条件をすべて満たす)

1万5,000円

100万円未満(上記以外)

3万円

100万円以上300万円未満

4万円

300万円以上

5万円


1万5,000円が適用されるのは、次の3条件をすべて満たす場合です(2024年12月1日施行・公証人手数料令35条1号)。


  • 発起人の全員が自然人で、その数が3人以下であること
  • 定款に、発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける旨の記載があること
  • 定款に、取締役会を置く旨の記載がないこと


典型例は1人での設立や、夫婦・友人2人での設立です。発起人に法人が1社でも入ると外れ、4人目が加わっても外れます。資本金が100万円未満でも、設立時から取締役会を置く設計にすると3万円です。区分ごとの詳細は定款認証の手数料は?1.5万円になる条件を資本金で解説で確認できます。

登録免許税は「資本金の0.7%」と「15万円」の高いほう

株式会社の設立登記の登録免許税は資本金の額の1000分の7で、計算結果が15万円に満たない場合は15万円です(国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」)。


  • 資本金500万円:500万円×0.7%=3万5,000円 → 15万円に満たないため15万円
  • 資本金3,000万円:3,000万円×0.7%=21万円 → 15万円を超えるため21万円


分岐点は資本金2,142万8,572円です。これを下回るあいだは、資本金を100万円にしても2,000万円にしても登録免許税は15万円で変わりません。納付方法は、収入印紙を台紙に貼る方法のほかペイジーや電子納付も選べます。計算と納付の手順は会社設立登記費用と登録免許税(印紙代)の計算と納付手順を解説で解説しています。

早見表に入らない、見落としやすい費用

  • 発起人・設立時取締役の印鑑証明書:市区町村で取得します。手数料は自治体によって異なります
  • 会社の実印(代表者印)の作成費用:購入先によって幅があります
  • 登記完了後の登記事項証明書:書面請求で1通600円
  • 登記完了後の法人の印鑑証明書:書面請求で1通500円(いずれも2025年4月1日改定後の額)
  • 紙の定款を選んだ場合の印紙税:4万円


登記後は、銀行口座の開設や税務署・年金事務所への届出で登記事項証明書と法人の印鑑証明書が複数通必要になります。必要通数をまとめて請求すると、往復の手間を減らせます。


なお、資本金そのものは費用ではなく、払い込んだお金は会社の財産として運転資金に使えます。ただし払込の事実を証明する書類が必要です(資本金の払込方法とは?払込証明書の作り方と見せ金・預け合いのリスクも解説)。

自分の条件で総額を計算する4ステップ

  1. 資本金の額を決める。100万円・300万円・約2,143万円の3つが金額の分かれ目です
  2. 定款認証の手数料区分を判定する。発起人の人数と属性、取締役会を置くかどうかを確認します
  3. 登録免許税を計算する。資本金×0.7%と15万円を比べ、高いほうが納付額です
  4. 付随費用を足す。証明書の取得費用、会社の実印、紙の定款なら印紙税4万円を加算します


依頼費用を比較するときは、見積もりに実費が含まれているか、書類の作成までなのか申請まで含むのかを確認してください。費用全体の内訳は会社設立の費用の総額はいくら?かかる費用の内訳早見表つきでまとめています。

総額が下がる条件は2つある

1つ目は市区町村の特定創業支援等事業です。証明書の交付を受けると設立登記の登録免許税が2分の1になり、株式会社の最低額は15万円から7万5,000円になります(中小企業庁「会社設立時の登録免許税の軽減について」)。創業セミナーや個別相談を一定の期間・回数受けることが条件で、設立前に支援を受ける必要があります(登録免許税が半額7.5万円になる特定創業支援等事業の使い方)。


2つ目は電子定款です。紙の定款には印紙税4万円がかかりますが、電子定款であれば課税されません。ただし電子署名用のソフトと電子証明書が必要で、自分で用意する場合は初期費用が発生します(定款の印紙税4万円はなぜ不要?電子定款との違いを解説)。


実費を下げる余地はこの2つに限られます。それ以外で総額が変わるのは、書類の作成と申請をどこまで自分で行うかという部分です。すべて自分で進めれば依頼費用は0円で、司法書士に依頼する場合の報酬は5万〜15万円程度が目安とされています(日本司法書士会連合会「報酬アンケート結果」2024年3月実施。内訳は会社設立を司法書士に頼む費用・報酬相場5〜15万円の内訳で解説しています)。自分で進める、司法書士に依頼する、オンラインのサービスを使うという選択肢があり、対応範囲と料金は会社設立サービス比較6選 料金と対応範囲の違いで選ぶで一覧に整理しています。


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