代表取締役の住所が登記簿に記載されることによるリスク

代表取締役の住所変更
代表取締役の住所が登記簿に記載されることによるリスク

会社の状態を記載し公示するため、商業登記では会社の代表取締役の住所が記載されています。

このことを初めて知った方は「え、そうなんですか?それはできれば避けたいですね…」という反応をされることも多いです。
そんな反応をされるのも、住所が公開されることで何らかの不都合がありそうだからだと思います。個人の住所が公開されている状態には、漠然と不安を持ってしまうのも当然です。

その不安解消のために、実際にどんな不都合やデメリットがあるのかを整理してみたいと思います。

関連記事:代表取締役の住所を会社の登記簿に記載しなければならない理由

代表取締役の住所が登記簿に記載されることによるリスク

①資産状況や住宅事情を知られてしまう可能性

住所がわかることで、住んでいるエリアはもちろん不動産登記を閲覧することで、不動産の権利関係や取得タイミング、抵当権の設定状況などを調べることができてしまいます。知識のある人が見れば持ち家なのか賃貸なのかローンで購入しているのかなどを推察することもできるでしょう。

②ダイレクトメール送付や訪問営業の対象となってしまう可能性

会社の代表者というと一般の人に比べると高収入だったり資産を持っている可能性が高くなります。これを狙って高額商品の売り込みやダイレクトメール送付など営業行為のターゲットとなってしまう可能性があります。


③家族に危害が加えられるおそれ

可能性としては低いですが、自宅付近に不審者が発生し家族と接触を持とうとしたり、最悪の場合は誘拐や恐喝などの犯罪につながる可能性もあります。

④住所を言いふらされたり、マスコミなどに知られる可能性

登記されている内容は誰でも見られるのでSNSなどネット上で言いふらされてしまったりマスコミに容易に知られてしまう可能性があります。通常の会社経営においてはほぼ問題はありませんが、何か事件に巻き込まれたり会社で不祥事があった際などに記者が来てしまうなどの可能性があります。

⑤嫌がらせをされてしまう可能性

たとえば取引の過程で恨みを持ったり、競合関係やそれに伴う訴訟対応などが原因で悪意を持った嫌がらせをされるきっかけになる場合があります。代表的なのが、注文していない商品や出前が届くというようなトラブルです。


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※代表取締役の住所変更は5,000円(税別)、ストックオプションは30,000円(税別)です。

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おわりに

代表取締役の住所は、相当の悪意を持って利用しようとしなければ被害を受けることはありませんが、悪用されてしまうと代表者本人だけでなく家族や近所の住民などに影響が生じる可能性があります。

現在の制度ではこれらの可能性を理由に代表取締役の住所記載を行わないという選択肢はありませんが、事前に取れる対策は検討しておきましょう。中には犯罪行為に該当するものもあるので危険を感じたら警察に相談するなどしましょう。

また、代表取締役の住所記載については法務省もプライバシーを配慮して今後は閲覧に制限をするなどの対策を検討しています。最新の情報も確認しておきましょう。

監修者:司法書士 小林 哲士(弁護士法人GVA法律事務所 / 東京司法書士会所属)

GVA法律事務所、司法書士。都内司法書士事務所において商業登記を含む企業法務に従事。現在は、コーポレート、ファイナンスを中心とした法務サービスをベンチャー企業に対して提供している。

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