この記事にたどり着いた方は、法人の代表者の転居後の住所変更登記についてお調べのことと思います。
法人の代表取締役の住所は登記簿謄本の記載事項ですので、引っ越しなどで住所が変わる際には代表取締役の住所変更変更登記が必要です。
本記事では、代表取締役の住所変更登記の申請方法や必要書類について解説します。この登記は法人変更登記の中で最も必要書類が少ないので、この記事を参考にすれば専門家に依頼しなくても申請が可能なのでご参考ください。
自分で変更登記をするなら司法書士監修のGVA 法人登記が便利です
必要情報をフォームに入力するだけでかんたん書類作成
費用と時間を抑えて変更登記申請したい方におススメです
【各リンクからお進みください】
①会員登録前に利用方法を確認できる無料体験実施中
②GVA 法人登記の料金案内(専門家に依頼する場合と比較できます)
③オンラインサービスを利用して登記手続きを検討されている方はこちら
代表取締役の住所変更登記は自分で申請できます
書類はもちろんだけど、とにかく登記申請を済ませたいという方に朗報です。
GVA 法人登記なら、変更する情報をWebから入力すれば必要書類もすべて自動作成。書類不足や入力不備も防げます。さらに「かんたん郵送パック」を使えば、法務局に行くことなく郵送で申請を完了できます。
GVA 法人登記サービスサイトはこちら
代表取締役の住所変更登記とは
法人の代表者の住所変更登記は、会社法第911条1項により、登記事項に変更が生じた場合には、2週間以内に変更登記をしなければなりません。必要な書類は、「株式会社変更登記申請書と委任状(司法書士などに申請手続きの代理した場合)の2点です。
経営者(会社の代表取締役)は会社にとってだけでなく、会社の登記情報としても特別な存在です。たとえば、従業員が引っ越ししたとしても登記を書き換える必要はありませんが、経営者が引っ越しした場合、経営者の住所は登記事項として記載されていることから、会社の登記内容(代表取締役の住所)を変更する必要があります。
なお、株式会社の代表者は法律上は「代表取締役」となり住所変更の登記が必要なのは代表取締役のみで、他の役員(取締役や監査役)では不要です。会社や場面によっては「経営者」「社長」「CEO」と呼ぶこともありますが、その人が「代表取締役」でなければ住所変更の登記は不要です。※なお、有限会社については代表以外の取締役も登記簿に住所が記載されます。
代表取締役(法人の代表者および社長)の住所は登記簿謄本に記載される
会社間の取引において、第三者が取引相手の実在について不安を生じることなく、安心して取引できるために「登記情報を最新にすること」が、会社法によって義務付けられています。そして、株式会社の登記情報として「代表取締役の氏名および住所」は登記簿謄本の記載事項です。
そのため、会社の本店や支店の引っ越しではない、代表取締役の引っ越しにおいても、会社登記の変更が必要になるのです。
会社種類によって、住所記載が必要になる人が異なることに注意
なお、株式会社の代表取締役以外の役員については「氏名のみ」が記載されています。ですので、代表取締役以外の役員の引越し時に登記を変更する必要はありません。この住所の記載は会社種類によってルールが異なるので注意しましょう。
株式会社
株式会社で住所の記載が必要になるのは代表取締役のみです。その他の取締役や監査役は氏名のみが記載事項となります。
合同会社
合同会社の代表社員は、株式会社の代表取締役と同様に登記に住所まで記載があることから、代表社員の引越し時に登記変更が必要になります。
また、代表社員が法人の場合などに必要となる職務執行者も住所の記載が必要です。
有限会社
取締役および監査役も住所が登記事項であるため、代表取締役だけでなく取締役や監査役も引っ越した時に住所登記変更が必要になります。
代表取締役の住所が変わったら2週間以内の登記申請が必要です
代表取締役の引っ越しにより登記事項の変更が必要になった場合、会社法第915条第1項で「2週間以内」に変更登記をする必要がある、と定められています。
会社法第915条第1項(変更の登記)
会社において第911条第3項各号又は前3条各号に掲げる事項に変更が生じたときは、2週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければならない。
代表取締役の住所変更で登記申請が必要な理由
代表取締役の住所が登記簿の記載事項になっているのはなぜなのでしょうか?これは取引先や金融機関の立場から考えるとイメージしやすくなります。
訴訟・トラブル時の連絡先
会社の代表者の住所がわかれば、訴訟やトラブル発生で会社の住所では連絡が取れない場合に連絡が取れる可能性があります。また、代表者の資産状況などを把握する材料の一つとして自宅住所が参考になる可能性があります。
登記懈怠時の連絡先
代表取締役の住所以外にもさまざまな登記事項があります。これらの変更時に適切に登記申請されていない場合の連絡先として代表取締役の住所が使われることがあります。
法人の代表者の住所変更登記を申請しないことによるリスク
1)過料の支払いが発生する可能性
会社等法人の住所変更登記を上述の2週間以内に行わなかった場合、過料(罰金)として代表者が最大100万円の支払いが求められる可能性があります。
実際のところは、必ずしも過料が課せられるというわけでもないようですし、過料が発生した場合も数万円~10万円くらいの支払いがケースとして多いようですが、実際の金額は裁判所が決定しているため、基準や相場がある程度定まっているわけではありません。
「代表の引っ越しは登記が必要」と覚えておき、発生したら都度適切に登記変更申請を行うことをご推奨します。
2)他の登記や手続きが行えなくなります
「所有権移転登記」や「抵当権設定登記」など他の登記を行おうとする際に、代表取締役の住所変更に伴う変更登記を行っていなかったことにより、登記書類に矛盾が生じ、他の登記が行えなくなる可能性もあります。忘れがちかもしれない代表取締役の住所変更に伴う変更登記でも、きちんと対応しておく必要があります。
なお、前科がつくわけではありません。過料の支払いが生じたということは、行政罰であり、刑事罰ではありませんので、代表者に前科がついたりするわけではありません。
また、会社に関わるさまざま申請(許認可や補助金・助成金、商標や特許などの知的財産)で登記簿謄本を添付する際に、情報が最新でないことを理由に却下されてしまう可能性もあります。
登記申請前に確認しておいたほうがいいポイント
登記の種類によっては、住所変更と同時にに登記申請ができるものもあり、手間とコストを圧縮することができます。
以下のケースに該当するか確認しておきましょう。
- 本店移転は必要になる?(代表取締役の住所が本店住所の場合)
- 代表取締役の重任登記の必要性
- 取締役や監査役の変更(就任、重任、退任他)
- 婚姻などによる名前の変更
代表取締役(代表者)の住所変更登記申請にかかる登録免許税の金額
代表取締役の住所変更登記にかかる登録免許税は12,000円です。ちなみにこれは資本金1億円以下の株式会社の金額で、資本金が1億円を超える場合の登録免許税は32,000円です。なお、司法書士に住所移転の変更登記を依頼すると、登録免許税とは別に報酬が生じます。
代表取締役(代表者)の住所変更登記の必要書類
申請に必要な書類は「登記申請書」と「収入印紙貼付台紙(収入印紙を貼付したもの)」の2点だけです※。
※司法書士など代理人に依頼する場合、代理権限証書(委任状)が必要です。
そしてこの書類に、会社実印で押印・契印するだけになります。
意外かもしれませんが、引っ越した先の代表取締役の住民票や印鑑証明書などの添付書類は実は不要です。ただし、住民票については、登記簿に新しい住所を間違うことなく正確に反映させるため、用意しておいた方が無難かと思います(他の手続きにも使う可能性もあります)。
なお、レアケースですが、行政区画の変更や建物の建築・改築による住居表示の変更では、市町村長の証明書や住居番号決定通知書を準備しておきましょう。
代表取締役の住所変更登記の変更登記申請書の書き方
代表取締役の住所変更登記の変更登記申請書の書き方は以下を参考にして下さい。特に気を付けなければならない部分は、移転日と移転先の住所の記載です。正しい情報を記載する為に、住民票を手元に準備し、確認しながら記載すると良いでしょう。
なお、申請書のテンプレート(書式)は法務局のホームページにもありますのでダウンロードして参考にしてください。
必要書類の準備ができたら法務局に提出、もしくは郵送で申請します
変更登記申請は、「管轄法務局」に出向き、登記申請書を紙で提出します。ちなみに、管轄法務局は本店所在地を管轄する法務局を指しますが、登記事務を一部の法務局に集中させている地域も多く、意外と遠い場合があります。申請書のミスによっては再度訪問しないとならなくなることも考えると、管轄法務局に訪れるよりも、郵送のほうが手間がかからないかもしれません。
また、準備は必要になりますが登記申請はオンラインでも可能です。詳しくは以下のページをご覧ください。
法務省のオンライン申請についてのページ
GVA 法人登記の「かんたん郵送パック」オプションは、GVA 法人登記で作成した登記書類を(通常はPDFとしてダウンロードするだけですが)印刷してお送りするだけでなく、「どこに押印する」「どの印鑑を押印する」等のマニュアルを添付し、さらに管轄法務局の宛名を調べて郵送用封筒に明記する、法務局が遠い方にとても好評頂いているとても便利なオプションです。
完了したら法務局から通知が来る、わけではありません。
申請が無事通り、1週間くらいを経て代表取締役の住所変更登記が完了しても、法務局から「完了したよ」といった連絡が申請者に入るわけでは、残念ながらありません。実際に登記簿謄本を取得してみるか、電話をして自分の登記変更が完了したどうかをこちらから確認する必要があります。
登記申請後、1週間程度で反映されます
申請書を提出してすぐに完了するわけではありません。法務局で審査を行い実際の登記を変更完了するまで、法務局の込み具合にももちろんよりますが、通常は申請書の提出から登記完了まで、1週間前後です。
登記が完了するタイミングについて、実は各法務局がWeb上で目安を公開しています。たとえば東京の場合、東京法務局の登記完了予定日のページからたどっていくと、申請日に対する完了予定日が一覧表上で見ることができます。
ご自身に該当する法務局は、たとえば「完了予定 法務局 ○○(市区町村名)」で検索してみると、スムースに見つけやすいかと思います。
完了したら法務局から通知が来るわけではないので注意が必要です
申請が無事通り、1週間くらいを経て代表取締役の住所変更登記が完了しても、法務局から「完了したよ」といった連絡が申請者に入るわけでは、残念ながらありません。実際に登記簿謄本を取得してみるか、電話をして自分の登記変更が完了したどうかをこちらから確認する必要があります。
GVA 法人登記の「登記簿オプション」なら、登記が反映したタイミングで紙の登記簿謄本をお届けします。登記の反映をチェックする手間が省け、反映後の登記簿が必要な場合に便利なサービスです。
代表取締役(代表者)の引っ越し後に必要な手続き
クレジットカードや支払い関係の変更など多々ありますが、重要な変更手続きとしては、
がありますので、抜け漏れがないよう、ご注意ください。
なお、税務署には「異動届出書」が、それ以外には「新しい登記簿謄本(履歴事項全部証明書)」が必要になります(登記簿謄本は税務署にも必要だそうです)。
申請して変更が完了した後にも、登記簿謄本を取得し、他の組織に申請をするという手続きがあるため、代表取締役の引っ越しは書類作業としてはなかなかにペーパーワークの負荷が大きい業務です。
効率的に代表取締役の住所変更登記を行うテクニック
代表取締役の重任登記と一緒に登記手続きを行うと・・・
株式会社の場合、最低でも10年に1回必ず「代表取締役の重任登記」が必要ですが、この重任登記の際に新しい住所で登記することが可能になります。これはタイミングがよほど一致しないと使えないテクニックですが、代表取締役の重任登記自体も忘れがちな変更登記ですので、あわせ技の豆知識として覚えておくことをご推奨します。
なお、似たような「別の変更登記に合わせてしまう」例で「辞任の際は一緒にできる?」という質問をたまにいただきますが、辞任の場合は新しい住所で登記するということができず、住所変更→辞任と、それぞれ時系列に沿った登記変更を行う必要があります。
本店移転と代表取締役の住所変更を一度に登記申請できる?
代表取締役の引っ越しで、会社の本店も変わる場合が、特に中小企業だと多いかもしれません。住所変更登記だけだと複雑な手続きはありませんが、会社の住所変更(本店移転)と代表取締役の住所変更を一度に行う場合は、用意する書類や手続き方法など、だいぶ変わります。
なお、本店移転登記と代表取締役の住所変更登記を同時に行った際、登録免許税としては「それぞれ別に生じ」ます。本店移転は、法務局の管轄内での移転ならば32,000円、管轄外への移転ならば60,000円が、代表取締役の住所変更とは別に登録免許税として必要になります(司法書士に依頼する場合は別途手数料も必要になります)。
代表取締役(代表者)の住所変更で登録免許税がかからないケース
「区画整理」など行政が行う施策によって住所が変わる場合があり、その場合は「登記の変更手続きは必須」であることにはかわりがありませんが、「登録免許税はかからない」というルールがあります。
引っ越したわけではないものの、住所が変わった場合、というケースですね。
代表取締役としては「自分がやったことではない理由で住所が変わったのだから、登記自体も勝手に変更しておいて欲しい」と思うのが心情だとは思いますが、残念ながらそこまでの対応はなく、かつ「登記情報を常に最新に保っておく」原則から、会社として登記変更の手続きを進める必要があります。
【最短7分・5000円】代表取締役の住所変更登記に必要な書類をカンタン作成できます
引っ越しをすると免許の書き換えや社会保険や国民健康保険の住所の変更など、住所変更の登記申請以外にもたくさんの手続きが発生します。
GVA 法人登記なら、手続きに時間が割く時間がない方も変更情報を入力するだけで株式会社の代表取締役の住所変更登記に必要な書類を最短7分、5,000円(税別)で作成できます。
GVA 法人登記は、登記書類の作成だけでなく、印刷や製本をサポートするオプションプランも充実。申請に必要な収入印紙もセットで購入できます。
ステップに沿って入力するだけで、株式会社の代表取締役の住所変更登記に必要な書類の作成ができます
登記書類を作成する為には、現在の登記情報を確認し正確に入力する必要があります。
本来であれば、法務局にて有料で書類を取得し確認する必要がありますが、GVA 法人登記の、「登記情報自動反映サービス」をご利用いただきますと、システム内で現在の登記情報を無料で取得し、会社基本情報が書類作成画面に自動反映されます。登記知識のない方でもステップに沿って変更情報を入力するだけで簡単に登記書類の作成ができます。
GVA 法人登記で作成できる代表取締役の住所変更登記に必要な書類
さらに、GVA 法人登記で登記書類を作成していただいた方全員に「登記申請手続きマニュアル」をお渡ししております。作成した登記書類の製版方法や、押印する場所についてすべてまとめておりますので、流れの通りに進めるだけで手続きを終えることができます。
GVA 法人登記なら書類を郵送するだけで法務局に行かずに登記申請できます
オプションのかんたん郵送パックを利用すれば、書類作成後、押印し郵送するだけで登記申請ができるため、法務局に行かずに登記申請が可能です。仕事が忙しく法務局に行く時間がない方や、効率的に手続きを進めたい方におすすめです。
【期間限定】1,000円OFFクーポン配布中!
クーポン利用手順
①GVA 法人登記の会員登録(無料)
②購入前のクーポンコード入力画面で【 Ug3JNAS7sB 】を入力
\代表取締役の住所変更登記するなら/
執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム
本Webサイト内のコンテンツはGVA 法律事務所の監修のもと、BtoBマーケティングおよび司法書士事務所勤務経験者が所属する編集部が企画・制作しています。
GVA TECH株式会社では、「GVA 法人登記」だけでなくAI契約書レビュー支援クラウド「GVA assist」などのリーガルテックサービスを提供しています。