有限会社という会社の形態が存在していたことをご存じの方は多いのではないでしょうか。
現在では有限会社は新たに作ることはできず、以前の有限会社は特例有限会社として存続しています。他方で、住所移転や転居などでこの特例有限会社で取締役や代表者、代表取締役等の経営者の住所が変更になった場合の手続きはどのようにすれば良いのかご存じない方は多いのではないでしょうか。
本記事では特例有限会社(有限会社)の代表者や役員の住所の変更登記について申請方法と必要書類を解説します。
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有限会社の代表・役員の住所変更とは?
ここでは有限会社の代表者や役員の住所変更について解説します。なお、以下で詳しく説明するように現在は、有限会社は全て特例有限会社となっているため、本記事における有限会社とは特例有限会社のことを指します。
有限会社は新会社法以降「特例有限会社」となっている
冒頭でも少し触れましたが、2006年の新会社法以降、有限会社は現在では新たに設立することはできず、現在では存在していた有限会社は全て特例有限会社となっています。会社法上、特例有限会社は株式会社の一類型と扱われますが、名称として有限会社を使用することができるようになっています。
そのため、以前の有限会社では出資者は持分を有する社員であり、意思決定機関として社員総会があったのが、出資は株式を有する株主となり意思決定機関は株主総会となっている点が以前とは大きく異なります。
その他にも、役員の任期に関する法定の制限が無い点や決算の公告義務が無い点なども株式会社とは異なります。また、有限会社であることを示すために商号に有限会社という文字を含むことが義務づけられている点も株式会社との相違点と言えるでしょう。
有限会社の代表や役員とは
株式会社のうち取締役会設置会社は、会社法(以下「法」)上、代表取締役の選定をしなければなりません(法第362条第3項)。これに対し有限会社の場合には代表取締役の選定は任意となります。
そのため、取締役が1名しかいない場合にはその取締役が会社を代表します。2名以上取締役がいるで、代表取締役を選定した場合には代表取締役が代表権を有することになります。これに対し、代表取締役を選定しない場合には各取締役が会社を代表することになります。この他にも有限会社の役員としては監査役の設置も任意的に可能です。
有限会社の役員の住所は登記事項証明書に記載される
有限会社の役員(取締役・監査役)の住所は登記事項証明書に記載されます。代表取締役も取締役としての地位を有するため同様に住所が登記事項証明書に記載されます。株式会社の場合、代表取締役のみが住所記載の対象ですが、有限会社では異なることに注意しましょう。
この登記義務は変更を生じた日から2週間以内に行う義務があります(法第915条第1項)。そのため、引っ越しや転居などで変更を生じた日から2週間以内に登記変更の手続きを行う必要があります。この期限を過ぎると登記を懈怠したものとして最大で100万円の過料を課せられる可能性があるため注意が必要です(法第967条第1号)。実際に高額の過料が科される例は稀ですが、リスクとしては存在するため、変更後は速やかに登記手続きを行うようにしましょう。
有限会社の場合、会社の本店住所を役員の自宅住所にしているケースが少なくありません。こうしたケースでは転居の際には会社の本店住所の移転も必要になることに注意しておきましょう。
有限会社の代表・役員の住所変更登記申請の流れ
では、有限会社の代表・役員の住所変更登記はどのような流れで行われるのでしょうか。ここからは本店移転登記申請の流れについて解説します。
有限会社の代表・役員の住所を変更したら登記申請が必要
有限会社の代表や役員の住所変更があった場合には登記申請が必要になります。本店所在地の変更などと異なり、住所変更においては、株主や役員間の同意や定款の変更は不要です。また、提出書類は、
の2種類が必要になる可能性がありますが司法書士に手続きを依頼しないのであれば委任状も不要です。
なお、役員の住所を本店住所にしている場合には役員の住所変更は本店移転を意味することになります。
この場合には役員の住所変更だけで無く本店所在地の変更の登記も必要になります。本店移転を伴う場合、多くの会社では定款で本店所在地に関する定めを置いているため定款変更が必要になるケースがあります。定款変更が必要な場合には株主総会議事録が、定款変更が不要な場合には本店移転について取締役の決定書など、追加の書類が必要になるので注意しましょう。
変更登記の申請書類を作成し、法務局に申請する
住所の変更が完了したら次は変更登記の申請書類の作成と法務局への申請です。有限会社の代表・役員の住所変更登記申請の場合には登記申請書のみが必要となります。そのため、登記申請書を作成し法務局へ申請が必要になります。
役員の住所変更のうち取締役の住所変更については法務局のホームページに登記申請書の記載例及び書式(テンプレート)があります。この書式を参考に作成すると良いでしょう。
なお、前述の通り代表・役員の住所変更登記申請の場合には添付書類は特に必要ありません。ただし、登記申請書内で住所の移転の年月日や移転先の住所を記載する必要があるため、間違いの無い記載となるように新しい住民票を手元に準備した上で作成するのが無難といえるでしょう。
登記申請書の作成が完了したら法務局へ提出します。提出方法は郵送でも法務局への持参でもどちらでも問題ありません。
登記申請に必要な登録免許税
登記申請に必要な費用は登録免許税となります。登録免許税の額は資本金の額によって異なります。資本金が1億円以下の場合には1万円、1億円を超える場合には3万円となるので間違えないようにしましょう。
登記申請後に必要な手続き
住所変更登記が完了したら、その他の手続きを完了させましょう。提出先や申請先が複数となるため、本記事であらかじめ提出先や必要書類を確認しておくと手続きがスムーズに進みます。
おもな手続き・届け出
住所変更手続きが完了したら以下のような手続きが必要となります。忘れずに行いましょう。
提出が必要なのは「異動届出書」と「所得税の納税地の異動に関する届出書」の2種類です。いずれも添付書類は特にありません。提出期限は特にありませんが遅滞なく手続きする必要があります。
提出が必要なのは「異動届出書」です。変更があった日から1ヶ月程度を目安に提出する必要があります。都道府県税事務所によっては変更後の登記事項証明書の添付が必要となるケースがあるので事前に確認しておきましょう。
提出が必要なのは「異動届出書」です。こちらも変更があった日から1ヶ月程度を目安に提出する必要があります。また、市町村によっては添付書類として変更後の登記事項証明書の添付が必要となるケースがあるので事前に確認しておきましょう。
年金事務所へは「健康保険・厚生年金保険事業所関係変更届」、「健康保険・厚生年金保険被保険者住所変更届」が必要となります。「健康保険・厚生年金保険事業所関係変更届」の提出時期は変更を生じた日から5日以内となっているため速やかに行うようにしましょう。いずれの手続きもオンラインでの電子申請、郵送、持参の3通りの手続きが可能です。
取締役の住所を本店所在地としていた場合には、本店移転も伴うためこの場合には移転後の本店所在労働基準監督署へ「労働保険名称・所在地等変更届」の提出が必要です。
- 公共事業安定所(ハローワーク)への届出(雇用保険)
前述の本店移転が伴う場合には移転後の管轄の公共事業安定所へ「雇用保険事業主事業所各種変更届」の提出が必要になります。添付書類として登記簿謄本(履歴事項全部証明書)のコピーと労働保険名称・所在地等変更届の控えが必要になるため、労働基準監督署へ手続きをした後にこちらは行うようにしましょう。
金融機関に届け出ている場合には住所変更の手続きが必要となるケースがあります。金融機関に連絡し、手続きの要否を確認しておきましょう。
役員の住所で本店所在地を登録しているときは注意が必要
有限会社の役員の住所変更はそれだけであれば、添付書類も少なく手続きはスムーズに進むケースが多いですが、役員の住所を本店所在地としている場合には本店所在地の変更登記も必要となるため手続きがやや複雑となります。
登記申請後に行う手続きも多いため、本記事を参考にスムーズな登記手続きを行いましょう。
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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム
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