会社の設立後に登記した内容が変わったときは、変更が生じた日から2週間以内に、本店所在地を管轄する法務局へ変更登記を申請します。設立後に発生頻度が多いのは役員変更と本店移転です。。
見落とされやすいのは、同じ人が任期満了後に続投する「重任」や代表取締役の引っ越しでも登記が必要になる点と、管轄の法務局が変わる本店移転では2か所分の登録免許税がかかる点です。
この記事では、変更登記が必要になる場面、期限と費用、役員変更・本店移転・商号や目的変更の進め方、登記後の届出を整理し、手続きごとの詳しい解説記事へのリンクとして紹介します。
設立後に必要になる変更登記。役員変更・本店移転などの進め方
設立後に変更登記が必要になる主な場面
変更の内容 | 典型的な場面 |
|---|---|
役員の就任・辞任 | 取締役の追加、共同創業者の辞任、社外役員の就任 |
役員の重任 | 任期満了後に同じ人が再任される |
役員の氏名・住所 | 代表取締役の転居、改姓 |
本店移転 | 本店住所を自宅からオフィスへ移転する |
商号・目的の変更 | 社名の変更、新規事業の追加 |
上記の他に増資による資本金の変更なども登記の対象です。反対に、定款を変えても登記事項に当たらない内容なら登記は不要です。登記申請の対象については、定款変更が必要になる場面・手続きと登記申請が必要なケースもご参考ください。
変更登記の期限は2週間、過ぎると過料の対象に
会社法では、登記事項に変更が生じたときは2週間以内に変更登記をするよう定めています。期限は変更の効力が生じた日から数え、4月1日に本店を移転したなら4月15日までです。登記を怠ると、代表者などが100万円以下の過料に処せられることがあります。こちらについても詳しくは役員変更(取締役・監査役)の登記申請の期限はいつまで?で解説しています。
変更登記にかかる費用(登録免許税)
登記の種類 | 登録免許税 |
|---|---|
役員変更(資本金1億円以下) | 1万円 |
役員変更(資本金1億円超) | 3万円 |
本店移転(管轄内) | 3万円 |
本店移転(管轄外) | 6万円(旧・新所在地で各3万円) |
商号変更・目的変更 | 3万円 |
商号と目的の変更は申請1件ごとの課税のため、同時に申請すれば3万円で済みます。なお、司法書士など専門家に依頼する場合は登録免許税の他にも別途報酬がかかることを見込んでおきましょう。
役員変更登記の進め方
役員が新たに就任したり、辞任する際の変更の登記です。注意点としては任期満了で同じ人が続投する場合も登記が必要です。
取締役の任期は原則2年で、株式の譲渡制限がある会社は定款で最長10年まで延ばせます(取締役の任期は10年でいい?設立時の人数と任期の決め方)。任期を10年にすると改選を忘れやすく、最後の登記から12年が経つと休眠会社として解散したものとみなされる(みなし解散)ことがあります。
必要書類は株主総会議事録、株主リスト、就任承諾書などが基本で、変更の内容と機関設計によって加わるものがあります。法務局の申請書様式(株式会社)に、就任・辞任・重任・住所変更などの記載例があります。手順は役員変更登記とは?手続きや必要書類を解説、重任を忘れていた場合は役員重任登記を忘れた!申請忘れの対処法と10年の期限について解説をご覧ください。
本店移転登記の進め方
本店移転では、移転先が同じ法務局の管轄内か管轄外かで手続きが変わります。例えば、新宿区から渋谷区への移転では、違う管轄になるため管轄外移転になります。
項目 | 管轄内 | 管轄外 |
|---|---|---|
申請書 | 1通 | 旧・新所在地用の2通 |
提出先 | 管轄の法務局 | 2通とも旧所在地の法務局 |
会社の印鑑 | そのまま使える | 新たに印鑑届出が必要 |
定款で本店所在地を市区町村まで定めている場合、同じ市区町村内の移転なら定款変更は不要で、市区町村をまたぐ場合は株主総会の特別決議で定款を変更します。詳しくは本店移転登記とは?申請方法や必要書類・費用を解説をご覧ください。
商号変更・目的変更の進め方
商号と事業目的はどちらも定款の記載事項のため、株主総会の特別決議で定款を変更してから登記を申請します。許認可が必要な事業を追加する場合は、目的の書き方が要件に関わることがあります。
詳しい手続きは商号変更登記の準備と申請方法、目的変更登記とは?事業目的の変更・追加の申請方法を解説もご参考ください。
変更登記の申請手順と依頼先
- 株主総会や取締役会などで変更を決議する
- 議事録などの添付書類を作成する
- 申請書を作成し、収入印紙を貼る
- 窓口・郵送・オンラインのいずれかで申請する
- 完了後、登記事項証明書で内容を確認する
申請方法・進め方 | 対応できる範囲 |
|---|---|
司法書士に依頼 | 書類の作成から申請の代理まですべて依頼 |
書類作成サービス | 書類の作成と郵送申請のサポートまで(申請者は会社自身) |
自分で行う | 書籍を参考にしたり、法務局の様式と記載例を使ってすべて自分で行う |
登記申請方法の比較は役員変更登記を申請する方法・サービスを比較でも詳しく紹介しています。
変更登記の後に必要な届出
届出先 | 主な届出 | 期限 |
|---|---|---|
税務署 | 異動届出書(本店移転は移転前の税務署へ) | 変更後すみやかに |
都道府県・市区町村 | 法人の異動届 | 自治体ごとに異なる |
年金事務所 | 適用事業所名称/所在地変更(訂正)届 | 5日以内 |
金融機関 | 届出事項の変更 | 各行の規定による |
年金事務所への届出は登記より短い5日以内で、管轄外へ移転する場合も移転前の年金事務所に出します。従業員がいればハローワークなどへの届出も確認してください。
異動届の書き方は本店移転や役員変更などの登記申請後に提出する異動届の書き方、銀行への届出は法人口座の開設方法と必要書類、審査に落ちる原因や注意点を解説も参考にしてください。
設立後の届出の全体像は会社設立後にやること13項目と提出期限の早見表リスト、設立全体の流れは株式会社設立の流れ9ステップ 登記申請の方法と費用でも確認できますので参考にしてください。
設立後の変更登記はGVA 法人登記が便利です
会社設立後にも役員変更や本店移転などの変更登記が必要になることがあります。費用を抑えて時間を掛けずに登記申請を済ませたい場合は、ぜひGVA 法人登記をご利用ください。
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