創業時のコストの低さや手続きの簡便さから法人種類として合同会社を選択された経営者の中には、運転資金や設備投資のための資金調達を検討し始めたときにこんなことを聞いたことはありませんか?
「合同会社は銀行の融資審査に不利らしい」 「株式会社じゃないと、まともに相手にされない」
結論から申し上げますと、法律上、合同会社だからという理由だけで融資が断られることはありません。しかし、実務上の壁や金融機関担当者・融資決裁者の心理的ハードルが存在するのは事実です。
本記事ではなぜ合同会社が「融資を受けにくい」「審査に通りにくい」と言われてしまうのかの本当の理由と、合同会社のままで融資を受けるための具体的な対策を解説します。
「合同会社は融資審査に不利」は本当?融資を受けにくいと言われる本当の理由
- 合同会社であることが資金調達に影響する場面
- 資金調達の選択肢が「融資」に偏る構造的要因
- 合同会社が融資で不利とされる・審査と通りにくいとされる理由
- 1. 「知名度・信用度」におけるバイアス
- 2. 「規模が小さい・個人事業の延長」と見なされやすい
- 3. 株主からのバックアップ(支援)が期待できない
- 4. 透明性の欠如(決算公告・役員任期)
- 合同会社で融資を実現させるための対策
- 1. 公的融資制度をフル活用する(日本政策金融公庫・制度融資)
- 2. 資本金を確保しておく
- 3. 「合同会社を選んだ理由」をポジティブに語る
- 4. 事業計画書と試算表で「透明性」を補う
- 資金ニーズによっては株式会社への組織変更も有効な方法
- スタートアップ的な急成長を目指すなら「株式会社」一択
- 上場(IPO)やM&AによるEXITを考える
- 自分で合同会社から株式会社への組織変更をするならGVA 法人登記
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合同会社であることが資金調達に影響する場面
近年、Amazon JapanやApple Japan、Google合同会社など、外資系大手企業が日本法人として「合同会社」を選択するケースが増え、その認知度は以前より格段に向上しました。 しかし、これらはあくまで著名な外資系企業の例外的なケースであり、一般的な中小企業やスタートアップにおいては、依然として株式会社が主流です。
資金調達の選択肢が「融資」に偏る構造的要因
株式会社であれば、株式を発行して投資家から資金を集める「エクイティ・ファイナンス」が可能です。しかし、合同会社には株式という概念がありません。 資金調達を行う場合、以下のいずれかになります。
- 社員(経営陣)が追加出資する
- 新たな出資者を社員として迎え入れる
- 金融機関から融資を受ける(デット・ファイナンス)
- 補助金や助成金
合同会社を選択している時点で、創業者は「外部株主を入れずに、自分たちだけで自由に経営したい」と考えているケースも多いと考えられます。そのため、事業拡大の資金源は必然的に「融資(借入)」に頼ることになります。
法律上、銀行法や信用金庫法において「合同会社には貸してはいけない」というルールは存在しません。審査の土俵は株式会社と同じです。 しかし、いざ審査の現場になると、商習慣や定性評価の点で株式会社よりも厳しく見られてしまう現実があります。
合同会社が融資で不利とされる・審査と通りにくいとされる理由
なぜ、同じ事業内容、同じ売上規模であっても、株式会社より合同会社の方が不利とされることがあるのでしょうか。金融機関の審査担当者や融資決裁者が抱く懸念点を分解してみましょう。
1. 「知名度・信用度」におけるバイアス
合同会社は2006年の会社法改正で登場した、比較的新しい法人形態です。 都市部のメガバンクやネット銀行では一般的になりつつありますが、地方銀行や信用金庫、あるいは年配の決裁権者の中には、依然として「合同会社=よくわからない会社」というイメージを持つ人がいます。
「なぜ株式会社にしなかったのですか?」 この質問に対し、「設立費用が安かったからです」と正直に答えてしまうと、「たかが数万円〜十数万円の差をケチるほど資金に余裕がないのか」「事業に対する本気度が低いのではないか」とネガティブに捉えられる可能性があります。
金融機関のスコアリング(格付け)システム自体は法人格で差別しないものが大半ですが、担当者の心証として「株式会社の方がちゃんとしている」というバイアスが働くことは否定できません。また、金融機関内の履歴として合同会社の返済実績が悪いという事実があれば合同会社であることが影響することも考えられます。
2. 「規模が小さい・個人事業の延長」と見なされやすい
合同会社は、1人で設立でき、決算公告の義務もなく、役員の任期もありません。この「手軽さ」ゆえに、以下のようなケースで利用されることが多いです。
- フリーランスの節税目的の法人成り
- 不動産管理会社(資産管理会社)
- 副業用のプライベートカンパニー
金融機関は、融資したお金が確実に返済されるかを最重視します。 「個人事業主の財布と会社の財布が混同されているのではないか」 「事業として組織的に運営されていないのではないか」 合同会社というだけで、このようなガバナンス(企業統治)の甘さを疑われやすい傾向にあります。株式会社であれば、株主総会や取締役会といった牽制機能が働くと期待されますが、合同会社にはそれがないため、より厳しく実態を見られるのです。
3. 株主からのバックアップ(支援)が期待できない
株式会社の場合、業績が悪化した際に、親会社やオーナー株主、あるいは外部の投資家から「増資」を受けて立て直すという方法が考えられます。 金融機関にとっても、「最悪の場合、株主が支えてくれるだろう」という加点要素になる可能性があります。
一方、合同会社は「出資者=経営者」です。 会社が傾いたとき、経営者自身の個人の資産以外に頼れるバックアップが構造的に見えにくいのです。「社長が倒れたら終わり」というリスクが高く見積もられるため、与信判断(いくらまで貸せるか)が保守的になりがちです。
4. 透明性の欠如(決算公告・役員任期)
株式会社には決算公告(財務諸表の開示)の義務があり、役員には任期(通常2年〜10年)があります。任期のたびに登記が必要なため、登記簿を見れば「この会社は定期的に手続きを行い、活動している」ことが客観的にわかります。
対して、合同会社には決算公告の義務がなく、役員の任期もありません。 極端な話、設立してから10年間、登記簿が全く更新されていなくても不思議ではないのです。 融資担当者が登記簿謄本を取得した際、情報が古いままであったり、長期間変更がないと、「本当に活動しているのか?」「内部で何かトラブルが起きているのではないか?」という不信感を生みやすくなります。
この外部からの見えにくさ(透明性の低さ)が、審査における減点材料になることがあるのです。
合同会社で融資を実現させるための対策
では、合同会社は融資を諦めるしかないのでしょうか? 決してそんなことはありません。 以下の対策を講じることで、ネガティブなイメージを払拭し、スムーズに資金調達を行うことが可能です。
1. 公的融資制度をフル活用する(日本政策金融公庫・制度融資)
創業期や成長期の合同会社にとって、強い味方となるのが日本政策金融公庫(公庫)と、自治体・信用保証協会が連携する制度融資です。
これらの公的機関は、民間銀行と異なり「中小企業の支援」をミッションとしています。そのため、法人格の違い(株式会社か合同会社か)で審査を差別することはまずありません。
特に日本政策金融公庫の「新創業融資制度」などは、無担保・無保証で借りられるケースもあり、合同会社の実績作りの第一歩として最適です。まずはここで返済実績を作り、「借りて返せる会社」であることを証明してから、民間の銀行(プロパー融資)へステップアップするのが王道のひとつです。
2. 資本金を確保しておく
合同会社は1円でも設立できますが、融資を受けるつもりなら絶対に避けるべきです。 資本金の額は、会社の基礎体力であり本気度を見る指標です。 資本金が10万円の会社が「1000万円貸してください」と言っても、説得力がありません。 可能であれば、100万円〜300万円程度、あるいは融資希望額の10分の1〜3分の1程度の自己資金を資本金として計上しておくことで、財務的な安全性と信用力をアピールできます。
3. 「合同会社を選んだ理由」をポジティブに語る
面談で「なぜ合同会社なのですか?」と聞かれたとき、「安かったから」と答えるのはNGです。 以下のように、戦略的な理由を語れるように準備しましょう。
- 迅速な意思決定を行うため、所有と経営が一致する合同会社を選びました
- 節約した設立コストを、すべて初期のシステム開発費に充てるため
- 「将来的な組織変更も視野に入れていますが、まずはスモールスタートでPMF(プロダクトの市場適合)を達成することに集中するため
このように、「経営判断としてあえて合同会社を選んでいる」と説明できれば、説得力を上げることができます。
4. 事業計画書と試算表で「透明性」を補う
決算公告義務がないからといって、情報を隠していいわけではありません。 むしろ、義務がないからこそ、自ら進んで情報を開示する姿勢が評価されます。 直近の試算表(月次決算)、向こう3年〜5年の精緻な事業計画書、資金繰り表などを提示し、「いつ、いくら必要で、どうやって返済するか」を論理的に説明しましょう。
「この社長は数字に強い」「管理がしっかりしている」と思わせれば、法人格のハンデは十分に覆せます。
資金ニーズによっては株式会社への組織変更も有効な方法
ここまで「合同会社のままで融資を受ける方法」を解説してきましたが、事業の成長スピードや目指すゴールによっては、株式会社への組織変更を検討すべきタイミングが来ているかもしれません。
スタートアップ的な急成長を目指すなら「株式会社」一択
もしあなたの会社が、赤字を掘ってでも広告費や開発費を投下し、数年後に爆発的な成長を生み出す経営を志向するなら、融資(デット)だけでは限界が来ます。 銀行は赤字企業への融資を避けるためです。
このフェーズで必要になるのは、リスクマネーを供給してくれるベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家からの出資(エクイティ)です。 前述の通り、投資家は株式によるキャピタルゲイン(上場や売却による利益)を目的に投資します。株式を発行できない合同会社は、投資対象として検討すらされないことがほとんどです。
上場(IPO)やM&AによるEXITを考える
将来的に上場(IPO)を目指すなら、株式会社であることは必須条件です。合同会社は上場できません。 また、M&A(会社売却)においても、合同会社の「持分譲渡」は手続きが煩雑で、買い手企業から嫌がられる傾向にあります。株式譲渡の方がスムーズであり、税制面でもメリットを享受しやすいケースが多いです。
「最初はコスト重視で合同会社にしたが、予想以上に事業が伸びた」 それは非常に喜ばしいことです。その成長を止めないために、会社の「器」を大きく作り変える(組織変更する)ことは、経営者として非常に合理的な判断と言えます。
自分で合同会社から株式会社への組織変更をするならGVA 法人登記
ここまで読んで、「最初は合同会社で始めたけれど、やっぱり株式会社に変更したい」と思った方、あるいは「今は合同会社だけど、将来的に株式会社にするかもしれない」とお考えの方もいるでしょう。
合同会社から株式会社への変更(組織変更)は手続きが複雑で、司法書士に依頼すると高額な報酬(10万円〜20万円程度+実費)が発生することが一般的です。
かといって、自分で全てやろうとすると、組織変更計画書の作成や官報公告の手配など、慣れない作業に膨大な時間を奪われてしまい、本業がおろそかになってしまいます。そこでおすすめな方法の一つが、法人登記クラウドの「GVA 法人登記」を利用することです。
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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム
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