法人の実印を法務局に登録すると、金融機関との取引や登記申請など重要な場面で、その実印が正式なものであることを証明する「印鑑証明書」の提出を求められることがあります。取得方法には、法務局の窓口・証明書発行請求機・郵送・オンラインの4つがあり、それぞれ手数料や受け取りまでの日数が異なります。
本記事では、法人の印鑑証明書を取得できる4つの方法を比較しながら、それぞれの請求方法・受取方法・支払方法を解説します。あわせて、変更登記の前後で登記事項証明書と一緒に取得したい場合のポイントもご紹介します。
法人の印鑑証明書はオンライン請求できる?取得方法まとめ
- 法人の印鑑証明書とは?
- 法人の印鑑証明書を取得できるのは誰?
- 法人の印鑑証明書の取得に必要なもの
- 4つの取得方法をまず比較
- ①法務局の窓口で法人の印鑑証明書を請求する方法
- ②証明書発行請求機を利用して法人の印鑑証明書を請求する方法
- ③郵送で法人の印鑑証明書を請求する方法
- ④法人の印鑑証明書をオンラインで請求する方法
- 申請用総合ソフトを利用する方法
- マイナンバーカードを利用する方法
- 登記事項証明書と一緒に取得したいとき
- 法人の印鑑証明書の発行手数料はいくらかかる?
- まとめ
- GVA 法人登記のご紹介
- 会社情報を変更したら登記が必要です|GVA 法人登記なら役員変更・本店移転などの書類をオンライン作成・郵送申請
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- クーポン利用手順
- 本記事の内容は動画でも解説しています
法人の印鑑証明書とは?
法人の印鑑証明書とは、法務局に届け出た法人の実印(代表者印)が、その法人のものであることを法務局が証明する書類です。個人の印鑑証明書が市区町村で発行されるのに対し、法人の印鑑証明書は法務局で発行される点が異なります。
法人の設立時には印鑑の届出が必須で、その後も商号変更登記や本店移転登記など、法務局への提出書類に実印を押す場面で必要になります。
印鑑証明書そのものの基礎知識(有効期限や個人の場合の取得方法など)は、以下の記事で詳しく解説しています。
法人の印鑑証明書を取得できるのは誰?
法人の印鑑証明書は、代表者本人はもちろん、代理人でも請求できます。代理人が請求する場合でも、委任状は原則不要です。ただし、請求には「印鑑カード」が必ず必要になります。印鑑カードがなければ、実印を持参しても印鑑証明書は発行されません。
印鑑カードの取得方法は、以下の記事もあわせてご確認ください。
法人の印鑑証明書の取得に必要なもの
必要なものは、窓口・証明書発行請求機・郵送で請求する場合と、オンラインで請求する場合とで異なります。
請求方法 | 必要なもの |
|---|---|
窓口・証明書発行請求機・郵送で請求する場合 | 印鑑カード(必須)、印鑑証明書交付申請書、手数料分の収入印紙(郵送の場合は返信用封筒・切手も必要) |
代理人が窓口・郵送で請求する場合 | 上記に加えて代理人の本人確認書類(原則、委任状は不要) |
オンラインで請求する場合 | 商業登記電子証明書、公的個人認証サービス電子証明書、特定認証業務電子証明書のいずれか、および印鑑カード番号(印鑑カード原本の送付は不要) |
なお、窓口・郵送で必要な電子証明書はありません。オンライン請求のみ、上記いずれかの電子証明書が必要になる点に注意してください。
4つの取得方法をまず比較
法人の印鑑証明書は、以下の4つの方法で取得できます。まずは全体像を比較し、ご自身に合う方法を確認してください。
方法 | 手数料 | 受取までの目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
①法務局の窓口 | 450円 | 即日 | 急ぎで確実に取得したい人 |
②証明書発行請求機 | 450円 | 即日 | 設置されている法務局が近い人 |
③郵送 | 450円 | 申請から2〜3営業日程度【要確認】 | 法務局に行く時間が取れない人 |
④オンライン申請 | 郵送受取450円/窓口受取420円 | 郵送は申請から数日、窓口受取は当日〜 | 電子証明書を保有し、複数枚をまとめて請求したい人 |
①法務局の窓口で法人の印鑑証明書を請求する方法
最もオーソドックスな方法です。法務局に直接出向いて取得するため時間はかかりますが、即日発行してもらえるので急ぎの場合に向いています。以前は本店所在地の管轄法務局でしか請求できませんでしたが、現在はコンピュータで事務処理が行われているため、全国どこの法務局でも取得できます。
請求方法:
法務局備え付け、または法務局ホームページからダウンロードした申請書に必要事項を記入し、印鑑カードとともに窓口へ提出します。
受取方法:
交付窓口で受領します。
支払方法:
交付窓口で手数料分の収入印紙を提出します。
②証明書発行請求機を利用して法人の印鑑証明書を請求する方法
証明書発行請求機が備え付けられている法務局では、申請書の作成に代えて請求機を操作することで交付を受けられます。設置場所は法務省ホームページで確認できます。
請求方法:
請求機に印鑑カードを差し込み、印鑑提出者の生年月日を入力すると請求処理が完了します。
受取方法:
交付窓口で受領します。
支払方法:
交付窓口で手数料分の収入印紙を提出します。
③郵送で法人の印鑑証明書を請求する方法
法務局のホームページから申請書を印刷して必要事項を記載し、費用などを同封して郵送する方法です。返信用封筒と切手も必要になります。
印鑑カードを同封するため、普通郵便ではなく、書留や宅配便など記録が残る方法で送ることをおすすめします。返送時も同様です。
請求方法:
をダウンロードし、必要事項を記入のうえ、印鑑カードと返信用封筒・郵便切手を同封して郵送します。
受取方法:
郵送(申請から2〜3営業日程度で受取【要確認】)。
支払方法:
申請書に収入印紙を貼付、または同封します。
④法人の印鑑証明書をオンラインで請求する方法
オンラインで請求する場合は、登記所が発行する商業登記電子証明書や、マイナンバーカードの電子証明書などが必要です。法務省が提供する「登記・供託オンライン申請システム」の「かんたん登記・供託申請」または「申請用総合ソフト」を利用します。詳細は法務省ホームページをご確認ください。
印鑑証明書の交付を請求する際は、請求書情報に電子署名を付すための電子証明書があらかじめ必要です。本人が請求する場合、代理人が請求する場合のいずれも、次のいずれかの電子証明書を送信する必要があります。
- 商業登記電子証明書
- 公的個人認証サービス電子証明書
- 特定認証業務電子証明書
印鑑証明書のオンライン請求では、印鑑カード原本の送付は不要です(印鑑カード番号の入力のみで足ります)。
申請用総合ソフトを利用する方法
法務局が提供する「申請用総合ソフト」をパソコンにダウンロード・インストールして電子申請する方法です。手数料はインターネットバンキングなどを通して納付し、受け取りは郵送または法務局窓口のいずれかを選べます。平日8:30〜21:00の受付時間である点に注意してください。
マイナンバーカードを利用する方法
電子証明書付きのマイナンバーカードを利用してオンライン請求することも可能です。マイナンバーカードには「署名用電子証明書」と「利用者証明用電子証明書」を搭載でき、交付申請時に不要の申し出をしていない限り、通常はこの電子証明書が搭載された状態で交付されます。申請には、パソコンやスマートフォンから、公的個人認証サービスの「JPKI利用者ソフト」を利用します。
登記事項証明書と一緒に取得したいとき
変更登記の前後では、印鑑証明書とあわせて登記事項証明書(登記簿謄本)が必要になる場面が少なくありません。たとえば、登記が完了した後に金融機関や取引先へ提出するために新しい登記事項証明書を取得したり、実印を新調した場合にあわせて新しい印鑑証明書を取得したりするケースです。
オンラインで請求する場合、「かんたん登記・供託申請」では印鑑証明書と登記事項証明書を同時に請求することができます。窓口で請求する場合も、それぞれの交付申請書を用意して同じ窓口へ提出すれば、1回の来庁でまとめて受け取ることが可能です。
登記事項証明書の取得方法については、以下の記事もあわせてご確認ください。
法人の印鑑証明書の発行手数料はいくらかかる?
手数料は、申請方法によって異なります。
取得方法 | 手数料 |
|---|---|
法務局の窓口・証明書発行請求機・郵送 | 450円 |
オンライン申請→郵送受取 | 450円 |
オンライン申請→窓口受取 | 420円 |
手数料は、法務省「オンラインによる登記事項証明書及び印鑑証明書の交付請求について」の案内にもとづきます(2026年8月時点)。手数料は改定される場合があるため、最新の金額は法務省ホームページでご確認ください。
まとめ
法人の印鑑証明書は、窓口・証明書発行請求機・郵送・オンラインの4つの方法で取得できます。急ぎであれば窓口、法務局に行く時間がなければ郵送、電子証明書をお持ちであればオンラインというように、状況に合わせて使い分けるとよいでしょう。変更登記の前後では登記事項証明書とあわせて必要になることも多いため、同時に請求できる方法も知っておくと手続きがスムーズになります。
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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム
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