定款変更登記に必要な手続きをわかりやすく解説

定款変更
投稿日:2024.10.25
定款変更登記に必要な手続きをわかりやすく解説

定款(ていかん)とは、会社組織や活動内容などの基本的な規則を定めた書面で、会社を設立する際に必ず作成する必要があります。(フリーランスなど個人事業主の場合は不要です)

会社設立時に作成して終わりではなく、起業・開業後でも内容の変更が発生した際には「定款変更」という手続きが必要となります。ただ、一言で「定款を変更する」といっても対象は多岐に渡るため、何を指しているか不明ということも考えられます。

本記事では、定款の記載内容や変更に必要な手続きと、インターネット上のサービスを使って定款変更に伴う登記を申請する方法やメリットについて解説します。

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法務局に行かずに定款変更(目的変更)の登記が可能です

定款変更の中でも事業部目的の変更では、株主総会の決議や変更登記申請などさまざまな手続きが必要です。中でも、最後に行う登記申請の手続きは手間だけでなく登録免許税などの費用もかかるため負担になりがちです。

GVA 法人登記なら、現在の事業目的を修正・上書きすることで、申請に必要な書類を自動作成し、法務局に行かずに自分で申請ができます。

定款変更登記(目的変更登記)は自分で登記申請できます

定款変更の対象となる項目はいくつかありますが、その代表的な手続きの一つが事業目的の変更です。創業時には想定していなかった新規事業や許認可申請などで事業目的を追加した経験のある方、税理士に相談したことのある方は多いでしょう。

事業目的を変更・追加する登記申請は、注意点もありますが自分で申請することは十分可能です。法務局のWebサイトで配布されているテンプレート(様式)を利用したり、GVA 法人登記などの書類作成サービスで作成して法務局に提出できます。

次章から、定款の内容や、変更の手続きについて解説します。

定款(ていかん)とは?

定款は「ていかん」と読みます。会社など法人の基本的なルールや機関設計を定めた書類で、会社設立登記の前に作成し、内容に不備がないか公証人のチェック(定款認証といいます)を受けた書類のことをいいます。

株式会社設立時(有限、合同も同様)に耳にしたことがある書類かと思います。また、法人設立時に作成した一度も変更を加えていない定款を『原子定款』といいます。

定款には、絶対的記載事項、相対的記載事項、任意的記載事項があり、絶対的記載事項の変更内容によっては、経営者が直接変更を加えることができず、取締役会や株主総会等の手続きが必要になります。株主総会を開くには、取締役会議事録、取締役会(取締役を設置している会社)には、取締役会議事録が必要になります。定款の記載事項についてくわしく下記に記載します。


・絶対的記載事項
こちらは、定款に必ず記載しなければならない項目です。主に以下の6つが挙げられます。

  • 商号(会社名)
  • 本店の所在地(本店の所在場所)
  • 目的(事業内容)
  • 発行可能株式総数
  • 資本金の額または準備金の額
  • 発起人(代表取締役、取締役、監査役等)の氏名又は名称及び住所



・相対的記載事項
こちらは、定款に記載しなくてもよい項目ですが、記載した場合に効力が発生する事項です。主に以下が挙げられます。

  • 株式の種類や株数
  • 株式の払い込み金額
  • 取締役会の設置
  • 監査役会の設置
  • 株主総会の設置
  • 株主名簿の管理人

など


・任意的記載事項
定款に記載してもよい事項ですが、相対的記載事項とは違い、記載しなくても効力が発生する事項です。以下に事項が挙げられます。

  • 事業年度
  • 株主総会の記載規定
  • 株式の譲渡制限
  • 代表取締役の選任方法
  • 取締役・監査役会の決議の条件
  • 剰余金の配当
  • 役員報酬に関する事項

など


定款の書式については法務局のWebサイトで定款のサンプルがPDF形式で配布されていますので、書き方のポイントを掴む上でご参考ください。

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絶対的記載事項が変更になったら、変更の登記手続きが必要です。


  • 商号(会社名)を変更した場合:商号変更登記
  • 本店所在地を移転した場合:本店移転登記
  • 役員(代表取締役・取締役・監査役)を変更した場合:役員変更登記
  • 役員(代表取締役・取締役・監査役)の氏名が変更になった:氏名変更登記
  • 代表取締役の住所が変更になった場合:代表取締役の住所変更登記
  • 事業の目的を変更した場合:目的変更登記
  • 資本金の額を増加した:募集株式の発行(増資)登記



会社法では会社の登記事項に変更が生じた場合、2週間以内に登記変更をしなければならないと「会社法第915条第1項」により定められています。

2週間を経過した後に登記申請を行っても、それを理由に断れることはなく申請自体は問題なく受理されます。

ただし、期限を過ぎてから登記申請をすると登記懈怠(とうきけたい)となり、代表者個人が100万円以下の過料の制裁を受ける可能性があります(会社法第976条1号)。

定款の保管方法は?

定款の保管方法は、会社ごとに様々です。一般的に以下の3パターンに分かれます。

  • 会社の金庫や貸金庫
  • 社員全員が保有
  • 電子データで保管する(電子定款)



社員全員で定款を保有する方法を選ぶ際には、会社の規模や社員の人数など状況に合わせた検討が必要です。

会社や法人の定款変更には株主総会の特別決議などが必要

定款の変更は、株式会社の最高意思決定機関である株主総会の特別決議が必要となり、議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成が得られれば可決します。

定款内容の変更はさまざまなタイミングで発生しますが、そのたびに株主総会での特別決議が必要になります。定款変更のたびに招集していたのでは大変ですので、可能である限り一度にまとめた方が効率的です。

定款の変更については以下の記事も参考ください。

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定款変更には変更登記申請が必要

定款には様々な項目が記載されていますが、その中には変更登記申請が必要となる項目があります。定款変更が必要な項目は絶対的記載事項だけではなく、相対的記載事項や任意的記載事項の変更であっても変更登記申請が必要になることがありますのでご注意ください。

定款変更において登記申請が必要な主な項目

法務局に行かずに、自分で定款変更を登記申請する方法

定款を変更するには、変更する種類に応じたさまざまな手続きや登記申請が必要で、知識や経験のない方にとってはハードルの高い手続きです。とはいえ司法書士に依頼するのは、依頼先の選定や打ち合わせの時間をかけたくない人にとってはデメリットのある方法ともいえます。

自分で書類を作成するなら法務局ホームページで配布されている申請書類のひな型(書式)をダウンロードすることができます。書式だけでなく記入例なども提供されています。
また、最近はオンラインで定款変更に伴う登記を申請する方法が整備されてきました。法務省が提供する「登記ねっと(登記・供託オンライン申請システム)」を使えば、専用ソフトのインストールや電子証明書の準備などは必要ですが、登記申請までPCで完結できます。

他にも、民間の事業者が提供するサービスがいくつかあります。その一つであるGVA 法人登記では、申請する情報をPCやスマホから入力することで登記申請書や添付書類を作成して申請が可能です。自分でゼロから書類作成するよりは若干費用がかかりますが、申請にかかる時間やミスの可能性を抑えることができます。

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法人の変更登記は、手続きごとに必要書類が異なるため、どの申請に何の書類が必要なのかを探すだけでも多くの時間が取られてしまいます。GVA 法人登記なら、変更情報を入力するだけで最短7分・5000円から、オンラインで変更登記に必要な書類の作成ができます。

GVA 法人登記は、株式、合同、有限会社の役員変更や本店移転登記など、10種類以上の変更登記に対応しており、複数の書類作成も可能です。



GVA 法人登記が対応している登記種類

・本店移転(管轄内移転・管轄外移転)
・役員変更(新任、辞任、重任、退任)
・役員の住所変更
・募集株式の発行
・商号変更
・目的変更
・株式分割
・剰余金等の資本組入れ
・ストックオプション

各登記種類の料金は、以下で説明しています。

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ステップに沿って入力するだけで必要書類の作成ができます

登記書類を作成する為には、現在の登記情報を確認し正確に入力する必要があります。

本来であれば、法務局にて有料で書類を取得し確認する必要がありますが、GVA 法人登記の、「登記情報自動反映サービス」をご利用いただきますと、システム内で現在の登記情報を無料で取得し、会社基本情報が書類作成画面に自動反映されます。登記知識のない方でもステップに沿って変更情報を入力するだけで簡単に登記書類の作成ができます。



GVA 法人登記で作成できる変更登記書類(例)

・登記申請書
・株主総会議事録
・株主リスト
・印鑑届出書
・就任承諾書(役員就任・重任)
・辞任届(役員辞任)
・準備金・剰余金の額に関する証明書(剰余金の資本組み入れ)
・総社員の同意書(合同会社)
・業務執行社員の同意書(合同会社)

さらにGVA 法人登記で登記書類を作成していただいた方全員に「登記申請手続きマニュアル」をお渡ししております。作成した登記書類の製版方法や、押印する場所についてすべてまとめておりますので、流れの通りに進めるだけで手続きを終えることができます。

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執筆者

執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム

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