自己株式の取得や消却、処分の手続きを解説

株式実務
投稿日:2024.10.18
自己株式とは?取得や消却の手続き、処分について解説

上場企業においては自己株式の取得(自社株の購入)や消却が比較的頻繁に行われています。自己株式の取得や消却を行うには必要な手続きがあるものの、それが上回るメリットがあるといえます。
この記事では自己株式について基礎知識や各種手続き方法、メリットなどについて解説します。
 

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自己株式とは

自己株式とは株式会社が発行する株式のうち、自社で取得して保有している株式のことです。金庫株と呼ばれるケースもあります。

かつては自己株式の取得は原則的に法律で禁止されていて、消却やストックオプションといった特定目的に限ってのみ認められている状態でした。しかし、2001年の商法改正によって自己株式の取得が解禁され、期限を決めずに自己株式を保有することが認められるようになりました。市場では「自社株買い」と呼ばれることもあります。

現在は自己株式の取得だけでなく処分や消却も認められています。機動的に自社株の取得を行うことができるようになったということです。

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自己株式取得の手続き

自己株式には様々な取得方法があります。この章ではその内の合意による自己株式の有償取得についてご紹介します。

財源規制

自己株式を有償で取得する場合、対価として株主に交付できる金銭等の総額は、取得するときの分配可能額を超えてはならないとされています。

株主総会の決議等

株主との合意により、自己株式を有償で取得するには、あらかじめ株主総会の決議によって次の事項を決定しておく必要があります。

・取得する株式の数
種類株式発行会社においては、取得対象株式の種類、種類ごとの取得数、取得し得る株式の総数を定める必要があります。

・株式の取得価額の総額
金銭以外の財産でも可能ですが、自社の株式や新株予約権など対価とすることはできません。

・取得期間
自己株式を取得する期間を定めます。このとき、1年を超える期間を定めることはできません。

・実際の取得価額等の決定
上記の決定に基づき、実際に自己株式を取得する際には、上記の決定の範囲内で以下の事項を定めます。この決定は、取締役会設置会社においては、取締役会の決議によって定めなければなりません。

  1. 取得する株式の数(種類株式発行会社にあっては株式の種類及び数)
  2. 株式1株あたりの対価(対価の内容や額又はそれらの算定方法)
  3. 対価の総額
  4. 申込みの期日


株主に対する通知・申込

上記を決定した場合、株式会社は決定した事項を株主に対して通知します。この通知を受けた株主は、会社に自己が保有する株式を譲渡そうとするときは、株式の数を明らかにして申し込むことができます。

申込みの期日をもって、株式会社は株主からの申込みを承諾したものとみなし、自己株式の取得の効力が発生します。

自己株式消却の手続き

自己株式の消却とは会社が所有する自己株式を消滅させることです。自己株式を消却すると会社の発行済株式総数は減少します。自己株式の消却は発行済株式の数を適切にすること等を目的として行われます。会社の発行済株式総数が減少すれば、その旨を登記する必要があります。

発行済株式総数の減少による変更登記は効力発生日から2週間以内に行う必要があります。なお、減少するのはあくまで発行済株式総数であり、定款における発行可能株式総数は減少しません。登記変更の事由として自己株式の消却、登記事項としてその年月日および変更後の発行済株式総数を記載することになります。

会社法178条により、株式会社は自己株式を消却することが可能です。その際、消却する自己株式の数(種類株式発行会社にあっては、自己株式の種類と種類ごとの数量)を定めなければなりません。さらに自己株式の消却については、取締役会設置会社においては、取締役会の決議を取ることが必要です。

自己株式の取得の目的

自己株式の取得の主な目的は資本政策・株主還元などがあります。

資本政策

資本政策とは、一般的には、第三者割当増資・組織再編等の手法により、資金調達・資本構成の最適化・事業承継対策といった目的を実現することです。

第三者割当増資とは、新たに株式を発行することを通じて資金を調達する手法の1つです。特定の第三者を対象に有償で新株を発行することを指します。組織再編とは、事業の分割や統合、株式交換・株式移転等を通じて、会社の組織を大きく変更することです。

自己株式を取得すると、自己株式を第三者割当増資において処分することや組織再編等において利用することができます。また、自己株式を保有することで発行事務コストや持株比率への影響が軽減されることに繋がります。

株主還元

自己株式の取得は出資の払い戻しの性格を有します。また、自己株式には配当等を行わないため、配当の財源があれば他の株主に用いられることになります。

企業の株価は株式市場における需要と供給のバランスによって変わります。買い注文の方が売り注文よりも多いと株価は上がり、一方で売り注文の方が買い注文よりも多いと株価は下がるのが通常です。

企業が自己株式を取得した上で自己株式の消却を行うと、株式市場における株式の流通量が減少します。そうなると1株あたりの価値が高まることに繋がり、株価が上がる可能性が高いと言えます。株価が上がると既存株主は、株式の売却時に値上がり益を得られます。よって自己株式の取得は株主還元に繋がります。
 

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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム

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