特例有限会社とは?従来の有限会社や株式・合同会社との違いを解説

有限会社の基礎知識
投稿日:2024.02.15
特例有限会社とは?従来の有限会社や株式・合同会社との違いを解説

特例有限会社は合同会社などと同じような会社形態の1つです。

2006年に制定された会社法により、新たに有限会社を設立することができなくなりました。つまり、現在「有限会社」と名乗っている場合は、会社法が改正されるよりも以前に設立された会社です。以降は「特例有限会社」という、株式会社の1種として存続しています。

この記事では、特例有限会社の特徴や、株式会社や合同会社との違い、特例有限会社を継続するメリットやデメリットについて解説します。

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特例有限会社とは?

この章では特例有限会社の概要や会社法施行以前の旧有限会社の主な特徴などについて説明します。

「特例有限会社」は2006年の有限会社廃止以降の有限会社の呼び方

2006年5月1日に会社法が施行され、有限会社法が廃止されました。以降は新たに有限会社を設立することができなくなりました。そして、それまでに設立された有限会社は、商号に『有限会社』を含みながら、会社法改正後も『株式会社』として存続することができるようになりました。このような有限会社を『特例有限会社』と呼びます。

特例有限会社は商号に「有限会社」の文字を含むことが必要とされていますが、会社法の下で株式会社として扱われ、会社法の適用を受けます。

特例有限会社は今後も現在と同じように事業を継続することができ、株式会社として扱われるため株券も発行できます。また、一定の手続きを経て、通常の株式会社に変更(登記)することも可能になっています。

従来の有限会社のおもな特徴

2006年以前の有限会社の特徴は、以下の通りです。
・発起設立のみが可能である。
・社員(出資者)の数が50人以内である。
・社員(出資者)は有限責任である
・一口あたりの出資額が5万円以上である。
・株券を発行できない。
・社員(出資者)の権利譲渡に制約がある。
・取締役が1名必要である。
・役員の任期がない。
・監査役の設置は任意である。
・社員総会(株主総会に相当するが、より柔軟)の招集手続きについて簡便な方法がある。
・株式・社債の発行はできない。
・決算公告の義務がない。

有限会社は、株式会社と比較して機関設計が簡易で、閉鎖的な会社の形態として用いられていました。この会社形態は中小企業に適しており、主に、個人事業主が法人化するためや家族で経営を行いたい場合に利用されていました。ただし、過剰な会社設立を防止する観点から、300万円以上の最低資本金が必要であるという規定は存在していました。

有限会社の新規設立廃止の背景

2006年以降、合同会社が設立可能になったタイミングで、有限会社は新規設立できなくなりました。有限会社と合同会社は設立手続きや個人事業からのステップアップなど設立しやすさの面でも近い存在といえるでしょう。

その他、有限会社法が廃止されることになった理由としては、会社法の改正によって株式会社の設立要件が緩和されたことがあげられます。以前は、株式会社と有限会社には、最低資本金の額や役員数による明確な区別が存在していました。

具体的には、株式会社の資本金は1000万円以上、取締役は3名以上、監査役は1名以上であり、取締役会の設置が必要でした。一方、有限会社は、最低資本金が300万円であり、取締役が1名以上であれば設立でき、取締役会の設置は必要ありませんでした。

しかし、会社法改正により、株式会社の設立要件が大幅に緩和されたため、有限会社との区別が不要となり、この制度が廃止されました。現在では、株式会社の設立要件は1円の最低資本金、取締役1名以上であることであり、取締役会の設置は必ずしも必要ではないことになっています。

特例有限会社と旧有限会社の違い

この章では会社法による特例有限会社と、有限会社法による旧有限会社の違いについて説明します。

「株式を発行できるかどうか」が最大の違い

旧有限会社と特例有限会社の最大の違いは株式を発行できるかどうかです。

旧有限会社には株主という概念がなく、出資者は「社員」と呼ばれていました。また、所有と経営の一体性が非常に強いという特徴もありました。

これに対して、特例有限会社は株式発行が可能であり、最高意思決定機関は株主総会です。さらに、特例有限会社は株式会社として扱われ、商号変更により通常の株式会社になることができます。手続きとしては、特例有限会社の解散登記と、株式会社の設立登記により株式会社に移行できます。

特例有限会社と株式会社・合同会社の違い

この章では、特例有限会社と株式会社・合同会社との違いについて詳しく説明していきます。

特例有限会社と株式会社の違い

特例有限会社は株式会社の一種となりましたが、いくつかの違いがあります。

  • 名称が「有限会社」である

現在、会社法上は特例有限会社も株式会社の一つとなります。ただし、名称は「有限会社」のままなので信用度に差が出る可能性があります。

  • 機関制度や役員任期の違い

定款変更などの手続きは必要ではあるものの、特例有限会社は株式の発行が可能です。ただし特例有限会社では、取締役会を設置することができず、取締役と監査役のみが存在することになります。

通常の株式会社においては、取締役と監査役の任期は法律上原則として2年と4年に決まっています。非公開会社では、定款で規定を設けることで、両役員の任期を最大10年まで延長することができます。ただし、任期が終了した場合は改めて役員選任と登記が必要です。

しかし、特例有限会社ではこれらの規定は適用されないため、従来の有限会社と同様に、役員任期に法律上の定めがありません。

特例有限会社は会社法に定められた計算書類の公告義務と計算書類等の備え置き義務の適用が除外されています。そのため、特例有限会社には、通常の株式会社とは異なり、計算書類の公告や備え置きを行う義務はありません。

  • 株式譲渡制限の違い

通常の株式会社においては、譲渡制限が付されている株式について第三者に譲渡する場合に会社の承認が必要です。

特例有限会社においても、株式の譲渡は原則として定款に規定された手続きに従って行われます。ただし、特例有限会社には定款に株式の譲渡に関する規定が存在しない場合でも、「株式を譲り受けるときには会社の承認が必要である」と、「株主間の株式譲渡は会社が承認したものとみなす」という定款規定が存在するものとみなされます。

有限会社と合同会社にも共通点がある

有限会社と合同会社には主に以下の共通点があります。

まず出資者は共に無限責任社員ではなく有限責任社員です。

「無限責任」とは、会社が破産した時などに、会社の債権者に対して借金の総額を全額返済する責任を持つことを意味します。つまり、会社が全ての借金を返せない場合、無限責任を負う人は自分の個人的な財産をも差し出してでも債務を返済しなければなりません。この無限責任を負う社員(出資者)のことを無限責任社員と言います。

会社の形態によってはこの無限責任社員が存在しますが、有限会社や合同会社は有限責任社員となります。「有限責任」とは、会社が破産した場合に、出資額を限度として、債権者に対する責任を負うことを指します。言い換えると、会社が倒産したとしても、出資した金額以上の責任は負わず、投資したお金を失うのみということです。

その他、役員・業務執行社員の任期がないことも共通点です。

特例有限会社のメリット

この章では特例有限会社のメリットについて説明します。

役員の任期制限がない

先述した通り、特例有限会社には、役員の任期制限がありません。通常の株式会社では、役員には必ず任期が設定されており、最長で10年まで延長することができます。また、任期満了時には、重任登記という手続きが必要です。

しかし、特例有限会社にはこのような制限がないため、役員が変わらない限り重任登記をする必要がありません。そのため、登記の手間や費用を抑えることができるのです。

旧有限会社からの移行にかかるコストがかからない

特例有限会社から会社形態を変更すると商号が変わるため、登記等の手続きによる手間と費用がかかってしまいます。また、もし商号を変更すると、名刺やはんこ、看板、Webサイトなど、すべてを変更しなければならなくなってしまいます。

一方、特例有限会社として存続する場合は、このような会社形態の変更にかかる手続きや費用を節約することができるというメリットがあります。

維持管理のコストが安い

運用コストを株式会社と比較して抑えられる面があります。上述の登記申請に加え、株主総会や決算公告が不要であるため、これらに関するバックオフィス関連の費用を削減することができます。

特例有限会社のデメリット

この章では特例有限会社のデメリットについて説明します。信用力・認知度が低いこと、株式を使った資金調達に手間がかかることなどがあります。

信用力・認知度が低い

特例有限会社は法的には株式会社に分類されますが、新しい会社法の施行前はより少ない資本金でも設立できました。また、知名度の低さから、有限会社に関する歴史や制度を知らない若年層・一般消費者から良くないイメージを抱かれる可能性があります。現在は新規設立ができないため、認知度は今後もさらに低下していく可能性があります。

株式を使った資金調達に手間がかかる

特例有限会社では、株式の発行をする場合には、株式の発行に関する定款変更と登録が必要です。また特例有限会社は上場することはできないため、M&Aや相続・事業承継などの場合にも手続きが煩雑になることがあります。事業譲渡などを活用すれば近いことは実現できますが、それでも手続きに手間がかかることに留意が必要です

組織再編時に制約がある

特例有限会社は、株式会社や合名会社、合資会社、合同会社などと同様に、消滅会社として新設合併や吸収合併をすることはできます。ただし、特例有限会社を存続会社として吸収合併することはできません。吸収合併をされる側にしかなることができず、吸収合併をする場合には、株式会社に移行する必要があります。

また、特例有限会社は株式交換・株式移転も実施できず、組織再編に制約があると言えます。

特例有限会社として存続するかはよく検討して決断すべき

特例有限会社は、合同会社などと同様の会社形態の1つですが、2006年に会社法が改正されて以降は新規に設立できない特殊な形態です。

特例有限会社は株式会社や合同会社に変更することもできますが、一度会社形態を変更すると再び特例有限会社に戻すことはできません。特例有限会社として存続する場合には、メリットとデメリットの両方をよく検討した上で、株式会社などへの変更を判断することが重要となります。

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執筆者:GVA 法人登記 編集部(GVA TECH株式会社)/ 監修:GVA 法律事務所 コーポレートチーム

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