ーー御社の事業内容を教えてください。
佐々木様: 設立は2021年3月で4年ほどの会社になります。これまではWebマーケティング支援やDX支援を中心とした受託事業を展開してきました(株式会社Mar-KPT(マーケプト)の会社概要はこちら)。会社設立のタイミングは、コロナ禍で多くの企業がWeb販促やリモート中心の業務フローへの移行を迫られていた時期で、私自身がその業界の経験を持っていたこともあり、その知見を活かす形で事業をスタートしました。現在は業務委託のメンバーを含めて10名前後で運営しています。
また、昨年から新規事業としてヘラクレスオオカブトのネット通販「ヘラクレス王国」と飼育情報を発信する「ヘラクレス王国の飼育場」を開始しました。今年の6月にはハンディキャップを持つ方々への就労機会の創出や作業訓練を行う福祉事業( https://mar-kpt.co.jp/type-b/ )も始めています。
新規事業の「攻め」と「守り」の両面で商標登録が必要だと考えていました。
ーーこれまで商標登録のご経験はありますか?
佐々木様:前職の企業在籍時に、新規事業の立ち上げにあたって社内の知財担当者と連携しながら出願書類を作成してもらって出願した経験があります。ただ、自分自身で商標出願のプロセスに直接触れたことはありませんでした。
今回、自力での出願を検討する中で、以前から法人登記のサービスを通じて知っていたGVA 商標登録と他社サービスを比較検討しました。出願プロセス自体は調べて理解していたので、必要な情報を入力すれば書類が完成するサービスがあれば、と考えていました。
本来であれば専門家である弁理士に相談して、将来の事業展開まで見据えた区分で出願すべきなのかもしれません。しかし、考えすぎても範囲が広くなりすぎますし、新規事業の立ち上げ段階で何十万円もかけるのはハードルが高いと感じていました。今回は商標出願するサービスの対象も明確だったので、まずは最低限の利用範囲に絞って安価にできる方法を探していました。昆虫販売という「モノ」が対象のビジネスなので、コンサルティングのような無形サービスと違って権利範囲も分かりやすく、自分でもチェックできるだろうと判断しました。前述のとおり基礎知識は持っていたことに加え、今回の出願に備えて関連書籍も一冊読んで勉強していました。
株式会社Mar-KPT様 コーポレートサイトトップ
ーー今回、商標登録をしようと考えた背景・理由について教えてください。
佐々木様: 「攻め」と「守り」の両方の側面があります。昆虫販売の市場には個人事業主の方も多く、誰もが商標やライセンスに関する知見があるわけではないので、悪意なく商標が使われてしまうようなケースが出てくる可能性を想定しました。何かトラブルがあった際に、法的根拠を持って対応できるようにしておきたいという「守り」の意図がまずありました。
一方で「攻め」の側面として、商標を登録しておくことで、お客様から見て「しっかりしたサービスである」と認識していただける効果を期待しています。公式サイトなどで商標登録済みであることをアピールすれば、会社やサービスの信頼性が増すと考えました。市場の拡大期でもあり、そうした信頼に繋がる要素を一つひとつ積み上げていくことが重要だと考えています。
ーーGVA 商標登録を知ったきっかけを教えてください。
佐々木様: 商標登録について調べると、Webから弁理士に依頼できるオンライン商標登録サービスや、個人の弁理士に依頼できるプラットフォームは見つかりますが、「自分でやる」前提だと選択肢はあまり多くありませんでした。GVA TECHさんのことは、以前会計ソフト経由で登記サービスのクーポン案内をいただいたことがあり、それで認知していました。
書類作成を自力でやって二度手間になってしまった経験があり、5,000円程度なら専門のサービスを使ったほうがいいと判断しました
ーーGVA 商標登録を使って出願しようと思われた理由は?
佐々木様: 「自分でやる」ためのサービスだったことと、価格設定が決め手です。以前、(商標ではなく)登記の申請手続きを法務局のテンプレートを使って自力で申請したところ、窓口で書類の不備を指摘され、再度修正して後日出し直しに行くといった二度手間になった経験がありました。もし出願書類の作成に10万円くらいかかるなら今回も頑張って自作したかもしれませんが、5,000円程度で済むなら専門のサービスを使った方が良いと判断しました。
出願にあたり、特許印紙は特許庁の庁舎内にある印紙売り場で購入しました。今回は初めての出願だったので、もし書類に不備があった場合にその場で修正したいと思い、直接特許庁へ行きました。このときの経験で、特許印紙と収入印紙が違うものだと初めて知りましたね。
ヘラクレス王国で取り扱うヘラクレスオオカブト
ーーGVA 商標登録を使ってみてのご感想はいかがでしたでしょうか?
佐々木様: 前職の会社では出願書類の作成はすべて担当者にお願いしていたので、書類作成プロセスを全く知りませんでした。GVA 商標登録を使ってみて、その利便性の高さと、「こんなに簡単に書類が作れるのか」という手軽さに驚きました。一部、手書きで追記した箇所もありましたが、基本的には専門知識がなくても一通りのプロセスをクリアできました。社内に知見のある人がいない未経験者でもスムーズに出願できたので、素晴らしいプロダクトだと思います。
ーー出願後のプロセスで分かりにくい点はありましたか?
佐々木様: 書類提出後に、特許庁から識別番号が付与された書類などが届きました。商標の権利化までは何度か支払いが発生することは想定していましたが、電子化手数料の納付書が届かないトラブルがあり、特許庁へ問い合わせることもありました。このあたりのプロセスがすべてオンラインで完結すると、より便利になると思います。特許庁の方は親切に再送手配をしてくれましたが、振込方法が少し分かりづらかったですね。コンビニ払いと銀行振込があり、振込名義に指定の番号を入れるなど、アナログな手法が残っているとも感じました。
ーー検索〜書類作成までの流れの中で分かりづらかった点、不安を感じた点などはありましたか?
佐々木様: 少し前なので出願した当時の記憶が曖昧ですが、ものすごくスムーズに完了した記憶があります。
ーー今後、追加で出願される際もサービスを利用したいと思いますか?
佐々木様: 今回の経験で書類の作り方は理解できたので、2個目、3個目の出願は自力でもできるかもしれません。ただ、特許印紙を買いに行く手間などを考えると、それらの面倒な作業を代行してくれるプランがあれば、ぜひ利用したいです。
付属するマニュアルのおかげで出願〜登録の全体像を理解してスムーズに出願できました
ーー書類購入後の手続きの中でつまづいた点はありましたか?
佐々木様: 特にありませんでした。書類購入時に付属するマニュアルのおかげでフローの全体像が理解できたのが良かったです。想定外のことは起きず、流れに沿って手続きを進めることができました。強いて言えば、商標登録完了までの各プロセスの所要期間が書かれた図などがあれば、さらに分かりやすかったかもしれません。
ーーGVA 商標登録へのご要望などはございますか?
佐々木様: まず、商標は10年で更新しないと権利が消えてしまうので、更新時期が近づいたら通知が届く機能があると大変助かります。また、競合他社が似たような商標を出願した際にアラートしてくれる機能や、AIが自社の事業内容に合った区分を提案(サジェスト)してくれる機能などもあれば嬉しいですね。
ーーGVA 商標登録に関わらず、ネットの商標サービス全般への要望はありますか?
佐々木様: 今後の事業展開次第ですが、国際出願への対応にも期待しています。弊社は「福祉 × D2C」というテーマで今後もサービス拡大を行っていきたいと考えています。中には海外と相性が良い商品が出てくる可能性があります。また、輸出入の難易度が高い商品(例:酒類など)をNFTとして販売し、インバウンド客が来日した際に国内で消費してもらう、といったビジネスモデルも考えており、その際には国際出願が必要になるかもしれません。