イギリスだと、登記はネットで申請できて費用も安いので、違いに驚きました
ーー御社の事業内容を教えてください
科学技術がベースの、クリーンテック領域のスタートアップ企業で、2019年に日本とイギリスで同時に設立しました。現在はルクセンブルクにも法人を設立し、資金調達も行っています。
事業領域は大きく分けて3種類あります。一つめが電池を交流電源として使う技術開発で、モビリティや蓄電を目的としています。二つめがプラスチックを分解する技術。三つめは発電所などから出る灰や廃棄物を吸着剤として再利用する技術で、これはすでに事業化しています。
分野の違う領域でよく3つも推進できますね、と言われることも多いのですが、実は技術の基礎部分は似ているという特徴があります。
日本では京都に研究所があります。日本ならではのつながりや補助金などの制度を活用するために日本でも法人を設立しています。
ーーこれまで経験された登記業務の状況や課題を教えてください。
日本法人を設立するときは、準備は自分でやって、登記申請は司法書士に依頼しました。日本法人は子会社として設立したので、手続きは比較的シンプルでした。
設立後に発生する変更登記は今回が初めてでした。イギリスだとネットで完結する上に費用も安かったので、日本での申請は苦労しました。
今回申請したのは増資(剰余金等の資本組入れ)で、申請する機会の少ない登記ということもあり、特に登録免許税の計算や増資の計上の方法については時間をかけて調べました。最近はネットの情報が充実していることもあり、時間はかかりましたが、結果的には問題なく申請することができました。
費用面では、司法書士に依頼せず、自分でやる方法を探していました。費用面の違いもありますが、一通り自分でやったほうが次回以降の勉強にもなると考え、自分でやることにしました。
GVA 法人登記は、海外出張が多い私にとってはぴったりのサービスだと思いました
ーーGVA 法人登記を知ったきっかけを教えてください
以前に、ベンチャーキャピタル主催のイベントでGVA TECHおよびGVA 法人登記(当時のサービス名はAI-CON登記)を知りました。しばらくサービスを利用する機会はなかったのですが、今回登記申請する変更が発生して、あらためて思い出したんです。海外出張が多いこともあり、日本に滞在している期間に法務局に行く時間は取りづらいと思っていたので私にとってはぴったりのサービスだと思いました。
ーーGVA 法人登記を使ってみようと思われた理由は何でしたか?
「法務局に行かずに自分で登記申請ができる」サービスである点と、価格面で司法書士より安かったという点です。購入1回ごとの支払いなので、金額的にもはじめやすかったです。とはいえ、登録免許税の納付額に慎重に調べました。結局「これなら大丈夫」と確認ができたのでサービスを利用することにしました。
予想どおり、登記申請の手間はだいぶ軽減できました。今後は自分以外のメンバーにも使ってもらおうと思います
ーーGVA 法人登記を使ってみてのご感想はいかがでしたでしょうか?
当初の予想通りだいぶ手間は軽減できました。書類作成してからあらためて思いましたが、あの書類をすべて自分で作成するのはさすがに無理ですし、とはいえ司法書士への報酬は高いと感じていたのでよかったですね。
今回はまずは自分でやってみましたが、今後は同じ方法を使って他のメンバーに申請してもらうこともできると思います。意外に簡単にできたという印象はありますが、途中でいくつかなじみのない専門用語が出てくるので、調べながら進める必要があると思いました。
ーーGVA 法人登記を使ってみてのご要望などはございますか?
サービス利用時にわからない単語がいくつか出てくるので、単語ごとに簡単に説明が見れるといいと思いました。あと、これは登記制度自体の話ですが、登記申請後に反映ができたか、などのステータスの連絡があるといいですね。
登記以外だと、労務関係の手続きですね。自治体でも教えてくれるので今回は自分でできましたが、全部お願いできるサービスがあると助かりますよね。
弊社特有のものでいうと、政府や自治体のWebサイトによっては海外からではログインできない場合があるんです(ワンタイムパスワードの送付先が、日本の携帯電話番号しか受け付けないものがあります)。
海外出張中だとそれだけで手続きが遅れてしまうので手続きしやすくなってほしいですね。補助金申請はここ数年で電子化が進んで助かっているので、他の手続きも同じレベルになってくることを期待しています。