役員解任登記を怠った場合のリスクと登記懈怠による過料について解説します

役員変更
役員解任登記を怠った場合のリスクと登記懈怠による過料について解説します

株式会社の役員(取締役)は任期が必ず決まっており、原則としては任期満了までの間、その責任を全うすることになります。

ただし、なかには任期途中で何らかの理由によって役員自ら辞任をしたり、解任せざるを得ない場合もあります。

その理由はさまざまで、健康上の理由による辞任や、役員本人の不祥事や業績悪化の責任を明らかにするための辞任や解任、中にはTVドラマや映画でみるようなクーデターに近い解任というケースもあります。

役員の解任が発生する場合、忘れてはいけないのが登記申請です。
解任したはずなのに、登記申請をしていない状態は登記懈怠(けたい)と呼ばれ、罰則の対象になってしまう上、対外的に解任したことにならない、といった問題があります。

  • 本記事では役員を解任した際に登記申請を懈怠してしまったことで起きる問題について解説します。

会社の役員解任における登記懈怠とは?

登記申請が必要な変更が生じた場合、2週間以内に変更登記しなければならないことが法律定められています。

この2週間を過ぎてしまうことを登記懈怠(とうきけたい)と言い、過料(制裁金の支払い)の対象になる可能性があります。(行政上の罰則なので、前科にはなりません)

解任以外の役員変更(就任、退任、辞任、重任)では、株主総会の開催や、役員本人からの辞任申し出など、何らかのトリガーとなる事象がありますが、解任は会社や株主が一方的に決定するため、突発的に発生するという違いがあります。

役員を解任せざるをえないような状況では、会社内部もバタバタしていたり、取引先への説明などが必要になることもあり、登記申請を失念してしまう可能性も高くなります。

また、解任により役員定数が満たせなくなる場合、後任の役員の選任も必要です。つまり、解任登記を懈怠してしまうことは、そのまま後任の選任も懈怠してしまう可能性が高くなります。

役員解任の登記を懈怠してしまうことによるリスク

役員解任の登記を懈怠してしまった場合、罰則の他にどのような悪影響があるのでしょうか?

以下のようなことが考えられます。

  • 社外に公表されている問題が理由で役員を解任したはずなのに、登記簿上は残ってしまっていることで対外的な信用を失ってしまう。解任登記ができない理由があると勘ぐられてしまう可能性
  • 特定業種の許認可や補助金の申請時に、申請した内容と登記簿の役員が異なり、申請が受理されない可能性
  • 新規取引などの際に、問題のある役員が登記されていることにより、与信チェックが通らない可能性


「たかだか登記簿に反映されてないだけでしょ」と思われがちですが、外部からは登記簿こそがその会社を知る重要な情報になるだけに、最新の情報が反映されていないことは大きな問題につながる可能性があるのです。

登記を懈怠すると罰則などはあるのでしょうか?

登記懈怠になってしまうと、代表者個人が100万円以下の過料(かりょう)に処せられるという罰則が、会社法第976条で定められています。

100万円以下となっていますが、登記種類や期限をどれだけ過ぎたかによる明確な基準はありません。

数年間登記申請を放置していても過料に科されない場合もあれば、1年未満でも過料が科される場合まで、様々なケースがあるようです。つまり「このくらいなら大丈夫」という基準がないのです。突然高額の過料が科されてしまわないよう、登記申請が必要な変更が生じたら確実に登記申請しておきましょう。

なお、2週間を過ぎてしまっても登記申請が却下されるということはありません。過ぎてしまうこと自体も問題ですが、懈怠が発覚したらすみやかに登記申請しましょう。

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役員解任の登記を懈怠したときの過料の金額

過料の金額は、100万円を満額で科されるケースはほとんどなく、数万〜10万円程度が中心で、懈怠の期間等に応じて金額が設定されるようです(金額の決定は裁判所が行います)。

明確な規定はありませんが、傾向としては懈怠している期間が長くなるにつれて、過料が科される確率や金額が高くなっているようです。

役員解任後に数年単位で登記を懈怠する状況は考えにくいですが、懈怠期間が長くなれば過料も高額になる可能性がある上、過料の支払いは損金計上もできません。
どちらにしても「懈怠しても短期間なら大丈夫」などと決めつけずに確実な変更登記申請を行うようにしましょう。

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※AI-CON登記では役員の解任登記には対応していないのでご注意ください

役員変更の登記は定期的に発生するため、登記簿の内容を最新の状態にメンテナンスする上で重要な情報です。

これらの変更を登記申請するには、司法書士に報酬を支払って依頼するか、自分で時間をかけて申請書類を作成する必要があります。どちらにしても発生頻度を考えると、効率化するのが難しい業務です。

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※代表取締役の住所変更は5,000円(税別)、ストックオプションは30,000円(税別)です

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執筆者:AI-CON登記 編集部(GVA TECH株式会社)

AI-CON登記のマーケティングやコンテンツ作成を担当しています。GVA TECH株式会社では、オンライン登記書類作成サービス「AI-CON登記」や契約書チェック支援支援「AI-CON」などのリーガルテックサービスを提供しています。

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